イグアナの娘 1996年(平成8年) ドラマ傑作選
青島リカ(菅野美穂)は、母からの愛情を実感することなく育った少女。
母・ゆりこ(川島なお美)の目には、リカが醜いイグアナにしか見えないのだ。
やがて妹のまみ(榎本加奈子)が生まれ、母親はちゃんと人間に見える妹ばかりを
愛するようになる。
ある日、リカは「あの子はガラパゴスのイグアナなのよ」と叫ぶ母親の声を偶然聞いてしまう。
リカは、鏡に映った自分の姿がイグアナに見えるようになってしまうのだった。
原作は、萩尾望都による漫画作品。自分の正体が、ガラパゴスのイグアナだと思い込み、
絶望の気持ちで人生を送る女子高生の青春を描く。
鏡に向き合う少女と、そこに映る「セーラー服姿のイグアナ」その対比が、
母親に愛されないことの苦しみを痛切に表現し、幅広い層の支持を得た。
実写では難しいと思われる漫画の世界を、テレビドラマで違和感なく描き、
新たなドラマ領域を開拓した佳作である。
(制作)テレビ朝日(ANB)(原作)萩尾望都(脚本)岡田恵和
(配役)青島リカ(菅野美穂)青島ゆりこ(川島なお美)青島正則(草刈正雄)
青島まみ(榎本加奈子)岡崎昇(岡田義徳)橋本かをり(小嶺麗奈)三上伸子(佐藤仁美)