カバチタレ! 2001年(平成13年) ドラマ傑作選
田村希美(常盤貴子)は、自動車整備工場に勤める女性整備士である。
ある日希美は、身に覚えのない無断欠勤を理由に、社長から解雇を言い渡される。
就業規則には「無断欠勤は即解雇、罰金は給料1ヶ月分」と記載されており、
社長は不服なら裁判でも何でも起こせという。
会社をクビになった希美は、偶然出会った栄田千春(深津絵里)に助けられる。
千春は、何事かを書きつけた紙を希美に渡し、社長宛に内容証明で送るように言う。
数日後、自動車整備工場から、給料2ヶ月分にあたる32万円が希美の元に送られてきた。
千春によれば、これは労働基準法により、正式に希美が手に入れるべきお金だという。
泣き寝入り寸前の所で、お金や法律の知識で救われるという行政書士の仕事を描いた物語。
クビになった主人公・希美がヤケになっている時、偶然、キャリアウーマンの千春と出会う。
行政書士事務所に勤めている千春は、内容証明書を社長宛に送るよう希美に助言する。
やがて希美は、会社から未払いの給与と解雇予告金の計32万円を勝ち取ることができた。
その後、希美は、千春の補助者として事務所でアルバイトをすることになる。
「カバチタレ」とは広島弁で「文句を言う、グダグダ言う」というような意味。
本作は、広島出身の希美が、カバチをタレるだけで泣き寝入りするような人間から、
理不尽な社会と闘う女性へと成長していく物語である。
原作は「ナニワ金融道」で知られる青木雄二監修の同名コミックだが、主人公を女性に置き換え、
より親しみやすい作品に仕上がっている。
毎回、行政書士事務所を舞台に、不動産取得、離婚、セクハラなど、身近な法律問題を
取り上げており、楽しみながらトラブル回避のテクニックを学ぶこともできる。
正義感は強いが可愛げがない千春(深津絵里)と、ほんわか天然の希美(常盤貴子)との
小気味いい掛け合いも見どころである。
(制作)フジテレビ(原作)青木雄二、田島隆(脚本)大森美香
(配役)田村希美(常盤貴子)田村優太(山下智久)栄田千春(深津絵里)大野勇(陣内孝則)長谷川幸男(岡田浩暉)
金田銀四郎(岡田義徳)重森寛治(田窪一世)加藤マキ(伊藤さおり)宮城京子(篠原涼子)福田サキ(猪俣ユキ)