かあさんの鈴   1979年(昭和54年)       ドラマ傑作選

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直子(浜木綿子)は、原発性緑内障で手術をしたが失明してしまった。


病院で自殺をはかったが、夫・清之(山本学)の励ましで

生きる決意をして退院した。


久しぶりにわが家に帰った直子。たとえ盲目であろうと、夫の清之と

息子の信のために、家の中を切り盛りしようと決意する。



視力を失った妻が夫や子に励まされ、不幸をはね返して力強く生きていく姿を描く。





直子は他人の手を借りずに家事も、4歳の息子・信の世話もやり遂げようと努力する。

息子に鈴をつけて動きを知り、家中の品々の配置をきめ、主婦の務めを貫こうとした。


あるとき、夫の協力のもとに絵本を丸暗記した。息子に読んで聞かせるためだった。

息子の信は、母親に視力がないとは気づいていないのだ。



直子を演じた浜木綿子は、もともと舞台女優だが、この時期はテレビ時代劇の女親分や芸者役などで
キレのいい台詞まわしを披露している。

本作では、盲目の母という難しい役どころに体当たりで挑み、見事に演じきった。


夫役の山本学は、フジTV「白い巨塔」(1978年)の里見教授役が好評を博して、知的で誠実さを
感じさせる俳優というイメージが定着した。本作でも妻を支える優しい良き夫を好演している。



(制作)TBS、テレパック、東通(脚本)橋田寿賀子

(配役)直子(浜木綿子)夫・清之(山本学)息子・信(池田直人)義弟・明(岡本信人)とだみどり(上村香子)


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