科捜研の女   1999年(平成11年)       ドラマ傑作選

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京都市内で骨董店を営む会社社長・瀬島が自宅で拳銃で撃たれて死亡した。


現場に急行した京都府警の刑事らは、凶器の拳銃が見つからないことから殺人事件と推定。

だが、木場警部(小林稔侍)は、長年の刑事としてのカンで、何か不自然なものを感じる。


そのとき、現場近くのゴミ置き場を漁っていた不審な女が捕まる。

証拠の品を探していたと主張するその女は、科学捜査研究所の榊マリコ(沢口靖子)だった。


彼女は、四年前に渡米し、FBIで科学捜査を学んで帰国、科捜研に着任したばかりという。

マリコは、鮮やかな推理力を発揮して、瀬島が自殺だということを見事に証明するのだった。





京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の榊マリコを中心とする研究員たちが、DNA鑑定など
専門技術を武器に、事件の真相解明に挑む姿を描く。


バツイチの独身・榊マリコ(沢口靖子)は、科捜研の名物研究員である。

彼女は、アパートで一人暮らしをしているが、部屋の中には、汚れ物が山積みになっている。

料理も苦手で、卵焼きを焦がしてしまい、廊下に煙が充満するほど料理下手に拍車がかかっている。

そんな「私生活が超無能」なマリコが、難事件をサラリと解決する様子が人気の秘密なのだろう。



ドラマは、現場に残された細かい物的証拠の分析・考察よって事件解決に導く構成となっている。

たとえば、殺人現場に残された僅かな糸、土と匂いで犯人を分析したり、監視カメラの映像や
音声の解析など、毎回事件解決の為に駆使される「科学捜査」の見せ場がある。


こうした科学力で事件の真相に迫るというのがドラマのコンセプトとなっている。


また当時、科捜研という部署は、あまりよく知られていなかったが、このドラマで人気が出て、
女性職員の応募者が激増し、京都府警から、番組が表彰されるというおまけもついた。
   

 
(制作)テレビ朝日(ANB)東映(原作)須藤武雄(脚本)日暮裕一

(配役)榊マリコ(沢口靖子)木場俊介(小林稔侍)城丸準子(伊藤裕子)奥田奈々美(小林千香子)
榎戸輝男(斉藤暁)倉石拓也(渡辺いっけい)吉田大輔(小林隆)達川富雄(河野洋一郎)
今村恭子(斉藤陽子)川村夏子(渡辺真起子)瀬島(北村昭男)



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