結婚物語 1987年(昭和62年) ドラマ傑作選
大学時代の友人の結婚式に出席した陽子(沢口靖子)は、「あの娘でもできるんなら、
ひょっとしたら私にも…」なんて考えながら、恋人・正彦(陣内孝則)とのウエディング
を想像したりしている。
一方、とうとう結婚を決意した正彦は、陽子にプロポーズするのだが、周囲は全員一致で
すんなり祝福とはいかなかった。
陽子の父・力(小林稔侍)は大反対。友人の勝子(山田邦子)も、結婚なんて煩わしいだけ
と、渋い顔。母・光子(白川由美)は、家事が全くできない娘のことが心配でしょうがない。
まずは父親を説得するのが先決と、正彦は力の勤務先を訪れるのだが…。
SFコミック作家・陽子(沢口靖子)と、広告代理店のサラリーマン・正彦(陣内孝則)が
長い交際を経て、結婚するまでの紆余曲折を描くラブコメディ。
沢口靖子がごつい眼鏡をかけて売れないSF作家に扮している。
眼鏡ばかりか、ボサボサの髪、化粧もせいぜい口紅程度。
機能的な服とサンダルで飛び回る、全く身なりにかまわない自然体の女性を演じている。
一方、相手役の陣内孝則は、お調子者で、若い女と見ればすぐ声をかける。
悲しいのに人前ではおどけて見せ、一人になるとひどく落ち込む。
明るい屈折ぶりとでも言おうか、そんな等身大(笑)の役柄を演じている。
1984年の映画「お葬式」が、葬儀の一部始終をあざやかな手法で描いて評判を呼んだが、
本作「結婚物語」も、例えば、式場探しのコツ、挙式の費用、引き出物の手当の仕方など、
結婚に関する情報をストーリーの展開に応じて織り込み、大いに話題を集めた。
(制作)NTV(日本テレビ)(原作)新井素子(脚本)松木ひろし
(主題歌)小比類巻かほる「Hold On Me」(作詞:麻生圭子、作曲:大内義昭)
(配役)大島陽子(沢口靖子)大島正彦(陣内孝則)原力(小林稔侍)原光子(白川由美)
原かく(千石規子)原粒太(角田英介)石野勝子(山田邦子)高杉芳信(京本政樹)