獣になれない私たち   2018年(平成30年)       ドラマ傑作選

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深海晶(新垣結衣)は、IT企業で営業アシスタントを務める30歳の女性社員。

彼女は「常に笑顔」「仕事は完璧」が信条で、職場の誰からも好かれている。


だがそれは、彼女の身を削る努力で成り立っていた。

社長の九十九(山内圭哉)からの仕事の連絡は、出勤前から始まる。


朝の満員電車に揺られている間も、ひっきりなしにかかる電話。

誰よりも早く出社した晶は、始業前に同僚からの頼みごとを一気に片付ける。


この会社では一事が万事この調子で、全ての負担が晶にかかっていた。




いつものように疲れ果てて、帰路につく晶。

駅からの帰り道にある、いきつけのバー「5tap」にいつものように立ち寄る。


すると、店の常連の根元恒星(松田龍平)が先に飲んでいるのに出くわした。

お互いこれまで話しかけたことがなかった晶だが、思い切って声をかけてみる…。




ヒロイン・深海晶は、明るい笑顔でバリバリ仕事をこなす有能な女性だ。

しかし、ワンマン社長の九十九は典型的なパワハラ上司だった。

おまけに後輩の社員はミスばかり。晶はその尻拭いばかりさせられている。


晶には、花井京谷(田中圭)という恋人がいるが、あまり頼りにならない。

彼のマンションには、仕事を辞めて引きこもりとなった元恋人が住んでいる。

そのため、結婚もできない。晶は、仕事にも恋愛にも行き詰まってしまうのだった。


あるとき晶は、行きつけのバーで、会計士の根元恒星(松田龍平)と出会う。

恒星は、晶の顔を見て「完璧な笑顔が気持ち悪い」と言う。


この言葉は、バーの支配人が晶を評した「輝くような笑顔」という言葉を受けて出たものだ。

恒星は「嘘臭い笑顔がきもい。俺はそういう人形みたいな女駄目だわ」と言い放つのだった。


彼は、晶の作り笑いや、いい人であろうとする偽りの姿を見破っていたのだ。

常に笑顔で完璧であろうとする彼女は、実は無理を重ねて、心をすり減らしている。

バーの支配人の「輝くような笑顔」という言葉が、実は晶にとっては重荷になっているのだ。


晶のように、つらいけれど文句も言わず、笑顔で耐えている人を「輝いている」と崇め奉る
ような社会にこそ、問題があるのであって、彼女自身が悪いのではない。


ただ彼は、そんな無神経な社会に従順であろうとする彼女の姿に、気持ちが悪いと感じたのだ。

その後、晶と恒星は、お互いに飲み友達となる。晶は何か悩みがあったとき、恒星にそれをぶちまける。


それは彼女自身、ようやく本音を言える相手に巡り合えて、救われた思いがしたからである。
   

 
(制作)日本テレビ(脚本)野木亜紀子

(配役)深海晶(新垣結衣)根元恒星(松田龍平)花井京谷(田中圭)長門朱里(黒木華)橘呉羽(菊地凛子)
上野発(犬飼貴丈)松任谷夢子(伊藤沙莉)九十九剣児(山内圭哉)花井千春(田中美佐子)



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