危険な関係 1999年(平成11年) ドラマ傑作選

タクシー運転手の魚住新児(豊川悦司)は、ある日、高校時代の同級生・都築雄一郎(石黒賢)を、
成田空港で偶然客として乗せる。
雄一郎は香港から19年ぶりに帰国したと言い、再会を驚くと同時に、新児の職業を見下して嘲笑う。
高校時代、成績優秀だった新児に対し、高校を中退した雄一郎は大手スーパー「都屋」の御曹司で、
亡父の跡を継ぎ新社長となることが決まっている。
雄一郎は目的地の高級ホテルに着いてからも、わざわざ新児にスイートルームまで荷物を運ばせ、
帰ろうとする新児を無理に引き止める。
雄一郎は、高級ワインや仕立ての良いスーツなど、自身の地位や富をひけらかし、新児を挑発する。
別れ際に新児の運転するタクシーを見送りながら、なおも新児を嘲笑う雄一郎の目に余る態度に、
新児の中で積もり積もっていた何かがふいに弾ける。
思わずアクセルを踏み込み、雄一郎を轢き殺した新児は、雄一郎をタクシーのトランクに入れて運び、
衣服を脱がせた全裸の状態で河川へ遺棄する。
翌日、新児は、証拠隠滅を目的として、雄一郎の宿泊ホテルのスイートルームに来ているところに、
社長秘書・若林ちひろ(篠原涼子)が現れる。
そこで若林から都築雄一郎であると誤解されたことを契機に、新児はある自らの問いに答えを出すため、
「都屋社長・都築雄一郎」に成りすますことを決意する。
その頃、捜査二課刑事の速水有季子(藤原紀香)は、関係者の中に死者も出ているスーパー「都屋」の
ワインの食品偽装にからむ横領事件を追っていた…。
同級生を殺害し、御曹司に成り代わる主人公と、彼を追いつめ、やがて愛してしまう女刑事とのラブサスペンス。
本作「危険な関係」は、アラン・ドロン主演の映画「太陽がいっぱい」をほうふつさせる。
タクシー運転手(豊川悦司)が、大手スーパーの後継ぎとなった高校の同級生を殺し、その男になりすます。
最初は罪を隠すためだったが、しだいに他人の人生そのものを乗っ取ることに生きる目的を見いだしていく。
一方、このスーパーの不正疑惑を追う女刑事(藤原紀香)が、偽りの「経営者」の危険な香りに惹かれていく。
主人公が他人の人生の「乗っ取り」を図るという異色作。人の心に潜む「悪」を、トヨエツがどう演じるかが注目だ。
(制作)フジテレビ(脚本)井上由美子
(主題歌)井手麻理子「THERE MUST BE AN ANGEL」(作詞作曲:Annie Lennox)
(配役)魚住新児(豊川悦司)速水有季子(藤原紀香)河瀬鷹男(稲垣吾郎)若林ちひろ(篠原涼子)都築雄一郎(石黒賢)
都築綾子(余貴美子)迫田仁美(床嶋佳子)松宮副社長(鹿内孝)大沢刑事(中丸新将)野々村正一(モロ師岡)
