緊急取調室   2014年(平成26年)       ドラマ傑作選

直線上に配置




真壁有希子(天海祐希)は、警視庁捜査一課の叩き上げの女刑事である。


ある日、猟銃を持った男が乗客8人を人質にバスジャック事件が発生した。

有希子は、自分が代わりに人質になるとバスに近づき、犯人に説得を試みる。


無傷で犯人を投降させるつもりだったが、途中で人質が騒ぎ立ててしまう。

その結果、特殊部隊が犯人に発砲する事態に陥ってしまった。

結局、有希子の判断ミスということになり、責任を負わされ異動を命じられる。

その異動先は、通称「キントリ」と呼ばれる緊急事案取調班。

それは、取調室で被疑者の取り調べを行う捜査一課の専門チームであった。



取調室という密室を舞台に刑事と被疑者との「攻防」を描く刑事ドラマ。


緊急取調班に配属された有希子を待っていたのは、自白したのに身元を明かさない男や
供述を二転三転させるなど、厄介な被疑者ばかり。


あの手この手を尽くして被疑者と駆け引きする様子がスリリングで緊張感のある映像で描かれ、
視聴者は、一気に本作の世界観に惹き込まれる。


取調室には、被疑者の人権に配慮し、監視カメラなど可視化設備が整えられている。
自白の強要や冤罪を誘発するとして、取調室の密室化が問題視されていたからである。

刑事たちも昔のように、権力をかさに密室でオイコラと追い詰めることができなくなった。


このドラマが制作されたのは2014年。一方、取調べの録画(可視化)を義務付ける法案が
可決されたのは2016年であり、その意味では、時代に先駆けたドラマである。
   

 
(制作)テレビ朝日(EX)国際放映(脚本)井上由美子

(配役)真壁有希子(天海祐希)梶山勝利(田中哲司)中田善次郎(大杉漣)菱本進(でんでん)小石川春夫(小日向文世)
郷原政直(草刈正雄)渡辺鉄次(速水もこみち)監物大二郎(鈴木浩介)寺尾光一(高嶋政伸)藤代保(遠山俊也)



直線上に配置