Love Story   2001年(平成13年)       ドラマ傑作選

直線上に配置


     



須藤美咲(中山美穂)は、出版社で働く契約社員だが、現在リストラの危機にさらされている。

そんな中、美咲は、現在スランプ中の恋愛小説家・永瀬康(豊川悦司)の担当を命じられる。


永瀬は、本を出せば売れること間違いなしなのに、この二年間、一冊も出していないという。

また彼はプライドが高く、扱いにくい性格で、これまで何度も編集担当が代わっているらしい。


そこで美咲は、永瀬の好物や気にさわることなどを、細かに前任者から引き継いだ。

そのうえで彼女は、約束の午後一時ちょうどを見計らって、永瀬の部屋のブザーを鳴らす。

長身で痩躯のダンディな男が出てきたが、その顔は、ものすごい仏頂面だった…。



新作が書けない作家と、彼に新作を書かせれば正社員になれる契約社員の恋愛物語。


作家の永瀬は、噂どおりの不愛想で偏屈な性格だった。
最初は我慢していた美咲も、最後にはケンカ寸前となってしまう。

人気作家の担当となり、気負っていた美咲にしてみれば「この人、一体なんなの?」
といった心境だ。


いずれハッピーエンドとなる恋愛ドラマの出会いのシーンは、最悪であることが多い。


まったく異なる人生を歩んできた二人の出会いの当初は、お互い反目が生じがちだが、
違う生き方をする二人だからこそ、相手のことをもっと知りたいと思うものだ。

そんな二人を結びつけるために、出会いは劇的な展開になるのである。


「ビューティフルライフ」(2000年)に続く脚本は、短いセリフの中にも細やかな感情が
にじみ出る、おなじみ北川悦吏子の世界。

主演の豊川・中山コンビが、軽妙な会話、キビキビした演技で脚本にとけ込んでいるのも小気味よい。



(制作)TBS、TBSエンタ(脚本)北川悦吏子

(主題歌)主題歌 スピッツ「遥か」(作詞作曲:草野正宗)

(配役)須藤美咲(中山美穂)永瀬康(豊川悦司)鍋友恭二(香取慎吾)小林香乃(優香)永瀬ヨシ(三崎千恵子)
柏原修三(小野武彦)池谷貢(加藤晴彦)倉田ユミ(畑野浩子)永瀬ケンジ(コタニキンヤ)蓼科久美子(戸田菜穂)


直線上に配置