マチャアキ・幸代のふたりは夫婦 1974年(昭和49年) ドラマ傑作選
早瀬雪夫(堺正章)は、レストランでボーイをしながら、将来はミュージカルスターとして
舞台に立つことを目指している。
家は代々歌舞伎役者を輩出した名家なのだが、封建的な梨園の世界を嫌って飛び出したのだ。
しかしまだボーイ姿も板につかず、頼りないことはなはだしい。
その日は、深川のどじょう屋「伊勢治」の主人・橘又造(小池朝雄)のお見合いの席があった。
ところが雪夫はテーブルに水をこぼし、あわてて拭いたので料理の皿をひっくり返した。
いいムードで運んでいたお見合いが、雪夫のドジで台無しになってしまった。
職を転々としながらも、ミュージカルスターを夢見て奮闘する男の涙と笑いのストーリー。
レストランをクビになった雪夫は、又造の好意で、どじょう屋に住み込みで働くことになる。
そこで雪夫は、未来の伴侶となる女性、又造の娘・幸代に出会うのだった。
主演の堺正章は、この年の5月に、一般女性(吉田千恵子)との挙式を控えている。
一方、ヒロインの十朱幸代は、この年の1月に、俳優の小坂一也と式を挙げたばかり。
ドラマの撮影時には、ムード満点のコンビとなった。
TBS「時間ですよ」で助演だった堺は、本格的ドラマの主演は初めて。
そこで仕事や、とくに結婚生活については、先輩の十朱にアドバイスを受けているとか。
(制作)フジテレビ(脚本)中島丈博、高林雅俊
(配役)早瀬雪夫(堺正章)橘幸代(十朱幸代)橘又造(小池朝雄)栄吉(中山仁)