もののけ姫   1997年(平成9年)     邦画名作選

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中世の日本。化物を退治したものの、死の呪いを受けた若者アシタカは西へと向かう。

旅の道中、人の子でありながら山犬に育てられた少女サンに出会う。


まだ赤子であった彼女を、両親は自分たちが逃げるために、山犬に投げ与えたのだ。

そのため彼女は、人間を憎んでいた。

だがやがて、彼女は、人間の若者アシタカと心を通わせるようになる。





もののけ(物の怪)とは、人間の侵略から、自然を死守しようとする森の精霊たちである。

彼女たちの領域を脅かした者は、速やかにその報いを受けることになる。



山犬の背に乗り、森を駆け巡るサン(もののけ姫)の姿は、ギリシア神話の狩猟の処女神

アルテミス(Artemis)に通じるところがある。


最初、人間を憎んでいたサンは、山里の若者アシタカと出会い、彼にだけは心を開いた。

しかしサンの森の処女神としての本性は、アシタカによって弱められたとも言える。


恋を知ったからである。サンは恋によって人間として目覚め、女性として成長したが、

それは処女神としての本性の喪失のはじまりでもあった。



 
 製作  スタジオジブリ(Studio Ghibli)   (配給)東宝

  監督: 宮崎駿      音楽: 久石譲      主題歌: 米良美一

  配役    アシタカ 松田洋治 甲六 西村雅彦 モロの君 美輪明宏
      サン 石田ゆり子 ゴンザ 上條恒彦 ヒイさま 森光子
      エボシ御前 田中裕子 牛飼い 名古屋章 乙事主 森繁久彌

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もののけ姫(米良美一)