七色仮面   1959年(昭和34年)       ドラマ傑作選

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不気味な笛の音が鳴り響いた夜、一人の美術商が殺害された。


早速事件解決に乗りだした私立探偵・蘭光太郎は、捜査の結果、
コブラ仮面と名乗る怪人の犯行であることを突き止める。


だが真相に辿りつく寸前、光太郎はコブラ仮面の罠にかかり命を落としてしまう。

遂に悪の勝利かと思われたそのとき、どこからともなく、黄金のマスクをつけた
正体不明の人物・七色仮面が現れるのだった!



七色仮面は、川内康範が月光仮面に続いて生み出した二人目のヒーロー。
大映映画「七つの顔をもつ男」多羅尾伴内をモチーフにしたといわれている。





悪のあるところ、高笑いとともに必ず現れる正義の使者・七色仮面は、
神出鬼没で変装の名人である私立探偵・蘭光太郎が変身した姿である。

その出自は一切不明、二丁拳銃を駆使し、至近距離から撃たれても何ら影響を受けない
不死身の身体に加え、瞬間移動能力や変身能力を持っている。



初代の蘭光太郎は波島進が演じていて、変装に主体をおいたどっしりとした冷静な七色仮面だった。

しかし、千葉真一が2代目の主役として登場するなり、軽快なアクションのストーリー展開となり、
またたく間に子供たちの人気を得るようになった。

また、お祭りや縁日で売られているプラスチック製のお面の中でも、
金色に輝く七色仮面は、月光仮面をおしのけて人気ナンバーワンだったという。



主題歌「七色仮面の歌」は、月光仮面と同じく川内康範、小川寛興コンビが手掛けている。

だが、歌の中に「でんでんとろりこ やっつけろ」という意味不明の奇妙な歌詞が出てくる。

歌詞の前後のつながりから「こっぴどく、こてんぱん」などの意味を表す擬音語ではなかろうか、などと様々な
解釈がされているが、今まで誰も作詞した川内康範氏に、直接尋ねてみなかったことのほうがもっと奇妙である。
   

 
(制作)テレビ朝日、東映(原作・脚本)川内康範(監督)島津昇一
(配役)七色仮面 / 蘭光太郎(波島進/千葉真一)私立探偵・金有左門(藤山竜一)
助手・荒井三子(小林裕子)山本警部(富田浩太郎)コブラ仮面(安藤三男)



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                                              (七色仮面の歌)