お金がない! 1994年(平成6年) ドラマ傑作選
萩原健太郎(織田裕二)は、幼い二人の弟を養いながら、小さな町工場で働いている。
借金を抱え、貧乏だったが、弟やあたたかい友人達に囲まれ、楽しく暮らしていた。
ところが、待ちに待った給料日に突然工場が倒産してしまい、途方に暮れる。
幸いに、幼馴染み・美智子(財前直見)の口利きで、ビル管理会社に再就職する。
ビルの清掃員として働く健太郎は、ある日偶然、大手保険会社の重要書類を拾う。
これがきっかけで、保険営業マン・大沢一郎(東幹久)と出会い、意気投合する。
健太郎は、営業成績の悪い大沢に協力して、ある大口の保険契約を成立させた。
それが運よく社長の目にとまり、健太郎は晴れて保険会社の社員として採用される。
お金がない!仕事がない!運もない!希望もない! そんな男に訪れた人生の転機!
借金と幼い弟二人を抱えた究極の貧困男が繰り広げる、不景気をブッとばすサクセスストーリー。
貧乏青年・健太郎は、ひょんなことから一流の生命保険会社に就職する。
バブルがハジけ、世は年功序列から実力主義の時代。
健太郎が入社した会社は完全実力主義、結果を出さなければ生き残れない。
持ち前の明るさとバイタリティーを武器に、次々と問題に立ち向かい、成功を掴み取っていく。
やがてエリートサラリーマンとなった健太郎。
以前の面影はなく、運転手付きでスーツもビシっと着こなしてクールな男になっていた。
だが、全てを手に入れ、満ち足りた生活だが、今までと違い家族の絆が希薄になってしまった。
幸せなはずなのに、どうも幸せじゃない。
出世と引き換えに大事な何かを忘れてしまったのだろうか。
結局、健太郎は、今の会社を退職し、プレハブ小屋からたった一人の会社を立ち上げる。
狭いおんぼろアパートで魚を焼く健太郎の弟達。笑顔で朝食を食べる健太郎と弟達。
翌朝、おんぼろプレハブの事務所から、自転車で営業に出る健太郎の姿があった。
金があっても無くても、人生で本当に大切なものは何か。本作は、それに気づかせてくれる作品である。
(制作)フジテレビ、共同テレビ(脚本)両沢和幸
(配役)萩原健太郎(織田裕二)萩原祐介(富田樹央)萩原浩(森廉)神田美智子(財前直見)神田慎吾(松崎しげる)
氷室浩介(石橋凌)柏木麗子(高樹沙耶)大沢一郎(東幹久)山岸京子(芳本美代子)徳川家安(梶原善)佐々木賢三(左右田一平)