オトナの男 1997年(平成9年) ドラマ傑作選
同じ会社の営業部に、39歳の独身男三人が机を並べている。
この独身トリオの面々は、女性にオクテの水町(役所広司)、隠れマザコンの
成瀬(段田安則)、そして女性遍歴のやまない野ノ宮(西村雅彦)だ。
だがやがて、マイペースだった彼らに変化の兆しが見えはじめる。
七年前、水町をあきらめ、他の男と結婚した深雪(松本明子)が離婚して、
営業部に配属されてきたのだ。
一方、成瀬には、社長令嬢との縁談話が持ち上がる。
さらに野ノ宮は、腹痛を診てくれた美人女医に真顔でアタックすることに。
「あの人、39にもなってまだ独身よ」「そう、少しおかしいんじゃない」などという
やりとりは、世間のうわさ話のタネとして、きわめて自然に交わされている。
現代は晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがに40歳近くになって、男が独身でいると、
こうした世間の勘ぐりが出てくるので、結婚を意識するようになる。
そこで、大手広告代理店の営業部勤務の役所広司、段田安則、西村雅彦の39歳トリオは、
結婚にどのように取り組むかというドラマである。
ドラマの結末は、三人ともめでたくゴールインなるか、はたまた三人とも独身のままで
終わってしまうのか。
「結婚」という既成の価値観に対して、この三人がどのようにチャレンジをするかが、
本作の見どころとなっているようだ。
(制作)TBS(脚本)大石静
(主題歌)古市東子「大丈夫」(作詞・作曲:古内東子)
(配役)水町大二郎(役所広司)野ノ宮優作(西村雅彦)成瀬 仁(段田安則)成瀬彩子(香川京子)
狩森久史(小野武彦)小田深雪(松本明子)高柳葉子(余貴美子)古金日向子(菊池麻衣子)山科賢太(吹越満)