お登勢   1971年(昭和46年)       ドラマ傑作選

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淡路島に生まれた貧農の娘・お登勢(音無美紀子)。

その当時は誰もがそうだったように、彼女も幼くして武家へと奉公に出される。

奉公先は、徳島藩で代々奉行を務める加納家であった。


ある時、加納家の娘・志津(上村香子)の逢びきの相手が、津田貢(原田大二郎)で

あることを知ったお登勢は、初恋の人津田を諦め、志津の恋を陰ながら応援していた。


だがある日、その津田が池田屋騒動に連座して重傷を負い、行方不明になってしまう。





幕末の動乱期。この時代は世の中を変えようとする尊皇派と、武家社会を守ろうとする

佐幕派がぶつかり合う激動の時代であった。


そのなかで、徳島藩の家臣で尊皇派の津田貢は、身体にも心にも傷を負い、何事にも

投げやりになってしまう。

そんな貢を、お登勢は懸命に励まし、何とか立ち直らせようとする。

貢もまた、いつしか純真な心を持ったお登勢に心惹かれていくのだった。


時代に翻弄されながらも、一途に初恋の人を想い続け、健気に生きるヒロインお登勢を

音無美紀子が好演している。

音無は、1966年から劇団若草に所属し、大河ドラマ「龍馬がゆく」TBS「七人の刑事」

そして「オランダおいね」にも出演しており、若いながらも芸歴は豊富である。


共演には、原田大二郎、上村香子、織本順吉、津島恵子、新田昌玄らが脇を固めた。

また、お登勢の父親役の宇野重吉が、あの独特の口調でナレーターも兼任している。



(制作)TBS(原作)船山馨(脚本)ジェームス三木

(配役)お登勢(音無美紀子)津田貢(原田大二郎)加納志津(上村香子)加納睦太郎(明石勤)

加納市左衛門(織本順吉)おはま(津島恵子)佐伯織部(新田昌玄)玉三郎(宇野重吉)


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