さかなちゃん 1976年(昭和51年) ドラマ傑作選
女ばかり7人姉妹の末っ子・キヨ(五十嵐めぐみ)は、父の圭造(高松英郎)に
男の子として育てられた。
漁師の圭造は全財産をはたいて、長年の夢だった自分の船を手に入れた。
だが、女のキヨを船に乗せられないのが無念だった。
どうしても父の船に乗りたいキヨは、密かに密航を企て、食料を買い込むなど
着々と準備を進めるのだった。
さかなちゃんこと、18歳のキヨは、塩釜の魚市場で男勝りに働く元気のよい娘だ。
女ながら漁師に憧れる彼女は、ある日、遠洋航海に出かける父の船に、密かに乗り込む。
しかし、途中で見つかり、千葉の銚子港で降ろされてしまう。
物語は、そんなキヨの青春時代を軽快なテンポで描いてゆく。
やがてキヨは、東京で恋をし、結婚し、子供を産んだ。
舞台は変わり、母親となっても、彼女と海との関わりはずっと切れなかった。
1976年10月から半年間の長丁場を、見事に演じ切った五十嵐めぐみの人気は急上昇。
天性のカンの良さ、気取らない性格、さわやかな持ち味が、多くの視聴者に愛され、
番組のタイトル「さかなちゃん」が、そのまま彼女の愛称となった。
(制作)TBS(脚本)岩間芳樹
(配役)倉田キヨ(五十嵐めぐみ)倉田圭造(高松英郎)水田(新克利)水田和江(木内みどり)
タカクラケン(目黒祐樹)菊池信也(名高達朗)梅さん(織本順吉)鈴木社長(金子信雄)