桜の塔 2021年(令和3年) ドラマ傑作選
東京都内の銀行で、客を人質に取って犯人が立てこもる強盗事件が発生する。
特殊急襲部隊の派遣が検討されるも、警視庁幹部同士の対立で派遣されず、犯人は人質に
重傷を負わせて逃走してしまう。
明らかに「防げたはずの事件」を防げなかったことに、水樹(広末涼子)ら現場の刑事は憤る。
だが捜査共助課の上條(玉木宏)は、隙のない理論で特殊急襲部隊を出動させなかった理由を
説明して見せ、さらに犯人特定の手がかりも既につかんでいると言うのだった。
脚本は「3年A組 今から皆さんは、人質です」の武藤将吾。同作ではSNSに翻弄される人々の
心理を克明に描いたが、本作では警視庁を舞台にした壮絶な権力争いがテーマだ。
警察が舞台といっても、刑事ものとは一線を画し、警視総監の座をめぐる出世バトルが描かれる。
主人公の上條漣(玉木宏)は、出世のためなら、どんな汚い仕事もためらわず遂行する野心家だ。
一方、幼なじみでノンキャリアの捜査一課、水樹爽(広末涼子)は、警視総監レースのためなら
手段を選ばない上條を強くいさめるが、その暴走は簡単に止められそうにない。
第一話では、なんと証拠を捏造して犯人を逮捕する。証拠の捏造などの違法行為も平然と行う
ダーティな警察官の物語と思いきや、最後の最後に大どんでん返しが待っていたのである。
(制作)テレビ朝日(脚本)武藤将吾
(主題歌)宮本浩次「sha・la・la・la」(作詞作曲:宮本浩次)
(配役)上條漣(玉木宏)水樹爽(広末涼子)千堂大善(椎名桔平)吉永晴樹(光石研)
権藤秀夫(吉田鋼太郎)荒牧雄彦(段田安則)千堂優愛(仲里依紗)小宮志歩(高岡早紀)