沙粧妙子 最後の事件 1995年(平成7年) ドラマ傑作選
岩手県警の新米刑事・松岡優起夫(柳葉敏郎)は、突然、警視庁捜査一課勤務を命じられる。
着任早々、松岡は、誰もが嫌がる女刑事・沙粧妙子(浅野温子)とコンビを組まされる。
その頃、東京では小指の爪をはがして殺害するという猟奇的な連続殺人が起こっていた。
事件の現場では、捜査一課の面々が、容疑者と目される部屋に踏み込む準備をしていた。
容疑者に捕まっているという男性から助けを求める通報があったためだ。
だが、容疑者の男を取り押さえたものの、突然男は血を吐いて死んでしまう。
一方、現場のビルの屋上で張っていた松岡と沙粧は、よじ登ってくる若い男を発見する。
無事に保護された谷口光二(香取慎吾)というその男は、どうやら事件の被害者らしい。
だが、頭部を強く打っており、事件のことは何も覚えていないという。
捜査一課の高坂警部(蟹江敬三)は、事件現場で服毒自殺をした男が犯人だと断定する。
だが、沙粧妙子は、被害者とされる若い男が、事件の真犯人だと主張するのだった。
当時、社会的にも注目されていた「犯罪心理プロファイリング」を行う女刑事・沙粧妙子を
浅野温子が演じ、連続猟奇殺人事件の捜査の様子を描いている。
かつて異常犯罪に関するデータから犯人像を推定するプロファイリングチームの一員だった
沙粧は、この手法を駆使して犯人像に迫ろうとする。
だが、沙粧のこうした特殊な捜査方法についていけない松岡は、何度も上司の高坂警部に
沙粧とのコンビ解消を交渉するのだが、許可はおりないままであった。
やがて松岡は、科捜研職員の池波(佐野史郎)から、プロファイリングチームのリーダー
だった沙粧の元恋人、梶浦圭吾(升毅)の存在を知らされる。
本作は、息も吐かせぬストーリー展開とオカルト風の雰囲気を持つサイコサスペンスドラマの
鏑矢とも言える作品で、以降の刑事ドラマなどに大きな影響を与えることになった。
(制作)フジテレビ(脚本)飯田譲治
(配役)沙粧妙子(浅野温子)松岡優起夫(柳葉敏郎)池波宗一(佐野史郎)高坂睦男(蟹江敬三)
谷口光二(香取慎吾)加山宏美(根岸季衣)宮原理江(飯島直子)沙粧美代子(黒谷友香)梶浦圭吾(升毅)