新選組血風録
1965年(昭和40年)
ドラマ傑作選
元治元年(1864年)6月5日夜、近藤勇率いる新選組は、池田屋に集まる倒幕派志士を襲撃。
折しも祇園祭、隊伍堂々と帰還する新選組を一目見ようと、京の街は人垣で埋め尽くされた。
以来「泣く子も黙る」新選組として、その名は広く諸国に知られることとなった。
そんな新選組も、発足まもない頃は、近藤派と芹沢鴨派に分かれ、内部で対立していた。
近藤一派を侮り「雑務」を押し付け、連日酒色に耽る芹沢一派。
近藤そして土方歳三らは、じっと耐え、黙々と時節の至るのを待つのであった。
1962年(昭和37年)文芸誌「小説中央公論」に連載された司馬遼太郎の同名時代小説のドラマ化。
激動の幕末、暗殺事件を繰り返す倒幕派志士に対抗する新選組の攻防を描いた大ヒット時代劇。
本作は、隊長・近藤勇ではなく、副隊長・土方歳三(栗塚旭)を主人公として、史実の裏側に
焦点を当てて描いた点が際立っている。
隊長から隊士まで、ひとり一人の人間的な悩み、喜び、苦しみに踏み込み、現代社会にも通じる
人間模様を浮き彫りにしている。
土方歳三は、京都を去ったあと、榎本武揚の函館五稜郭の戦いにも参加するなど、波乱の人生を
送っており、本作で土方歳三を演じた栗塚旭の持ち味もあって、これ以降、新選組ものでは
土方歳三への関心が高まることになった。
(制作)NET、東映(原作)司馬遼太郎(脚本)結束信二
(主題歌)春日八郎「新選組の旗は行く」(作詞:高橋掬太郎、作曲:渡辺岳夫)
(配役)土方歳三(栗塚旭)沖田総司(島田順司)近藤勇(舟橋元)山南敬助(早川研吉)斎藤一(左右田一平)
山崎烝(坂口祐三郎)永倉新八(有川正治)原田左之助(徳大寺伸)芹沢鴨(遠藤辰雄)
司馬遼太郎・新選組ドラマシリーズ
燃えよ剣(1970年4月〜1970年9月)26話(NET)
土方歳三(栗塚旭)沖田総司(島田順司)町医者(左右田一平)近藤勇(舟橋元)
新選組血風録(1998年10月〜1998年12月)10話(テレ朝)
近藤勇(渡哲也)土方歳三(村上弘明)沖田総司(中村俊介)芹沢鴨(松山千春)
新選組血風録(2011年4月〜2011年6月)12話(NHK)
土方歳三(永井大)近藤勇(宅間孝行)沖田総司(辻本祐樹)芹沢鴨(豊原功補)