下町のおんな 風子(ふうこ) 1978年(昭和53年) ドラマ傑作選
三味線を弾かせたら日本一という下谷芸者の千代(杉村春子)はある日、
町で出会った若い娘(秋吉久美子)を自分の家へ連れて来る。
娘は風子といい、ラーメン屋の店員だったが、三日で飛び出したという。
千代と風子は妙に気が合って、風子はその家に住み込み、三味線の内弟子となる。
身寄りのない娘が芸者となり、けなげに生きていく姿を描く下町人情喜劇。
ある日突然、東京・下谷の芸者置屋に舞い込んできたGパンに綿シャツ姿の
風子が、温かい下町の善意に支えられて芸者修業を開始する。
風子はラジオを腰にぶら下げて、ジャズを聴きながら部屋を掃除する。
千代は扇子一本で弟子たちに三味を教える。新旧の取り合わせが面白い。
千代の家の近くで煮豆屋を経営する大村崑と岡本信人の親子、画家で千代の
長年の馴染客の山村聡など、二人を取り巻く脇役陣の存在感も目が離せない。
(制作)フジテレビ(脚本) 平岩弓枝
(主題歌)小椋佳「忍ぶ草」(作詞作曲:小椋佳)
(配役)風子(秋吉久美子)千代(杉村春子)栄子(浜木綿子)玉子(葦原邦子)
崎津要(柴俊夫)忍(大村崑)兵馬(岡本信人)小早川(山村聡)東五郎(林与一)