私鉄沿線97分署 1984年(昭和59年) ドラマ傑作選

丸岡警部(武藤章生)が老いた警察犬・ドンを97分署に連れてきた。
引き取り手を探していたのだ。
けっきょく犬は、榊検視官(渡哲也)に快く引き取ってもらうことに。
そんな折、駅前で宝くじを売っているおばちゃんが分署にやって来て、
800万円を置き引きされたと訴える。
聞けば、800万円は分譲マンションの契約金で、うっかり電話ボックスに置き忘れ、
気が付いて戻ってみると、なくなっていたという。
(第55話 対決! 迷犬ドンと800万)
新興都市・多摩川に設置されたプレハブ庁舎の警察署「97分署」に勤務する刑事達の活躍を描く。
ヒット作「西部警察」の後継番組で、渡哲也が引き続きメインキャストとして続投している。
渡は検視官という役柄で、前作の大門圭介とは一転して、穏やかなキャラクターとなっている。
刑事たちも殉職はなく、全員が転勤や依願退職などで出入りをしている。
アクション描写が少ないのも特徴で、犯人との殴り合いはあっても爆破炎上シーンなどは皆無。
カーアクションはちょこっとあるものの、銃撃戦も少ない。
どちらかといえば「特捜最前線」に近い、しみじみとした人間ドラマに重点を置いている。
なお、タイトルの「私鉄沿線」は、東急田園都市線沿線。
また「97分署」は、アメリカの作家エド・マクベインの「87分署シリーズ」にあやかったものという。
(制作)ANB、国際放映(脚本)高階航
(配役)榊俊作(渡哲也) 奈良龍治(鹿賀丈史)松元良平(小西博之) 倉田徳夫(高橋長英)滝村兼三(長門裕之)
丸岡吾一(武藤章生) 三木敦史(野村将希)望月亮(古城裕章) 九十九圭介(新沼謙治)仁科順子(斉藤慶子)
田島修(四方堂亘)清水あゆみ(北原佐和子)北林孝一(中村久光)宝くじ販売所のおばちゃん(野村昭子)
