空よ海よ息子たちよ   1981年(昭和56年)       ドラマ傑作選

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太平洋戦争末期の昭和19年、追い詰められた日本軍は、神風特攻隊を編成した。

神風特攻とは、戦闘機に爆弾を積んで敵艦船に体当たりすることである。


特攻基地がある鹿児島県の知覧町には「永久」と「富屋」という二軒の旅館があり、

それぞれの女将、吉沢アイ(吉永小百合)と鳥浜とめ(渡辺美佐子)が、

出撃を前にした隊員たちの面倒を見ている。


旅館には、出撃を前にした隊員の家族が今生の名残を惜しみに次々と訪れる。




ある日、永久旅館に山上少尉(勝野洋)の妻・澄子(古手川祐子)が訪れた。

山上少尉はその日、特攻として出撃する予定であった。



本作は、かつて陸軍報道班員であった高木俊朗氏が自らの見聞をもとに綴った著作を

土台にして、木下恵介が特に書き上げた意欲作である。


木下恵介といえば、戦前戦後を通じて、反戦メッセージを発信し続けた映画監督だ。

そのため戦時中は、反戦的な映画監督として、軍部に睨まれ、映画会社「松竹」の退職を

余儀なくされ、長らく不遇を囲っていた。


戦後ようやく復職した木下は、反戦映画やドラマを量産した。本作もその一つであり、

木下の戦争に対する激しい憎悪と失われゆく命への哀惜が込められている。


ドラマは、3000万円を投じて復元された当時の戦闘機や特攻のスペクタクル場面に加え、

勝野洋、三浦友和ら、若手俳優陣の熱演した青春群像劇などが見どころとなっている。



(制作)TBS(原作)高木俊朗(脚本)木下恵介

(配役)吉沢アイ(吉永小百合)鳥浜とめ(渡辺美佐子)山上少尉(勝野洋)妻・澄子(古手川祐子

川西少尉(三浦友和)妻・静子(竹下景子)正木少将(井上和行)富永司令官(城所英夫)高田報道班員(石坂浩二


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