総理と呼ばないで   1997年(平成9年)       ドラマ傑作選

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1.8%という内閣支持率に総理(田村正和)は苦悩していた。

史上最低の支持率に組閣して1か月というのに官房長官のなり手も見つからない。

マスコミからは叩かれ、野党からは不信任案が出るなど八方ふさがり。

なんとかあと1か月内閣を維持し在職最短記録更新だけは避けたいと願っている。


妻の総理夫人(鈴木保奈美)は、派手好きで仲も悪い。

前妻の娘(佐藤藍子)の女優を目指す「お嬢さま」ぶりにも頭を悩ましている。

そんなある日、総理は「お嬢さま」のもとにやってきた家庭教師候補の青年
(筒井道隆)を官房長官に抜擢するという破れかぶれの策に出る。





ある架空の国の総理官邸を舞台に、総理とその側近たちの混乱ぶりを描くコメディー。


登場人物に名前がなく「総理」や「官房長官」「副総理」など肩書で名前を呼び合うのが
独特で、現実感を重視せず、室内劇としての面白さを追求した政治パロディである。


鈴木保奈美が派手好きで浮気性の総理夫人を演じ、「古畑任三郎」でダメな部下だった
西村雅彦が、総理をサポートする切れ者の首席秘書官を演じている。


田村正和演じる総理は、気位は高いが、優柔不断で失言も多い。おまけに漢字の読みを
間違えるなど、現実の政治家を風刺する意図も垣間見られる作品となっている。
   

 
(制作)フジテレビ、共同テレビ(脚本)三谷幸喜

(配役)総理大臣(田村正和) 官房長官(筒井道隆) 副総理(藤村俊二) 首席秘書官(西村雅彦)
首席補佐官(小林勝也)官房事務副長官(仲本工事) 官房政務副長官(田山涼成)
官房首席参事官(青柳文太郎) 総理夫人(鈴木保奈美) 総理令嬢(佐藤藍子)メイド(鶴田真由)



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