水道完備ガス見込   1960年(昭和35年)       ドラマ傑作選

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舞台は、都内の新興住宅地。

上下水道の整備は進んだが、都市ガスは「開通見込み」という状況の中、住宅地の住民が
都市ガスをめぐって悪戦苦闘する姿がコメディタッチで描かれる。


この頃のテレビでは、アメリカのホームドラマや西部劇が頻繁に放映されていた。
ドラマでは、大きな冷蔵庫や台所用品、テーブルの上の豪華な肉料理が映し出される。

庶民はそれを食い入って見ていた。

都市ガスは、そのような豊かで快適な暮らしを実現する不可欠のインフラだったのだ。


当時の日本は、ようやく戦後復興から成長期に入るところで、一般企業も生産部門の
近代化が進み始めた段階だった。


庶民の住宅事情はまだまだ劣悪で、水道は引かれたが都市ガスは引かれていない
ところも沢山あった。本作はそんな時代背景を反映したドラマである。




放送時間は、月曜から土曜までの昼の15分という、いわゆる帯ドラマだった。

午後のひとときを楽しませてくれる番組として、昼食のかたづけを終えた主婦たちの好評を博した。
   

 
(制作)テレビ朝日(NET)(脚本)しのざき凡

(配役)南原大造(江川宇礼雄)梅代夫人(高橋とよ)孫・モトオ(?)息子の嫁・由紀子(三条美紀)早鳥一平(岸井明)
ナニワ夫人(岸井あや子)娘・カオル(新草恵子)息子・賢一(土屋靖雄)羅宗草介(野々浩介)カツ子夫人(関千恵子
娘・スミレ(八木啓子)金山寺三郎(谷幹一)マコ夫人(筑紫あけみ)



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                        「水道完備ガス見込」(シンギング・エンジェルス)