玉藻前(たまものまえ)   1953年(昭和28年)       ドラマ傑作選

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平安時代末期、鳥羽上皇の寵愛を受けた「玉藻前」という絶世の美女がいた。

しかし上皇は次第に病に伏せるようになり、医者も治すことができなかった。


心配した関白・藤原忠通は、陰陽師の安倍泰親に、上皇の病の占いを依頼する。

すると泰親は、病は玉藻前の仕業であり、その正体は妖怪・九尾の狐だと見抜く…。



日本初の連続人形劇となる本作は、1953年2月から10月まで、金曜午後7時30分からの30分番組で全12回を放映。


能の演目「殺生石(せっしょうせき)」で有名な九尾の狐伝説をもとに、岡本綺堂が描いた伝奇小説が原作。

舞台は平安末期、九尾の狐の化身である絶世の美女・玉藻前が、運命に翻弄されていく姿を描いた作品である。



人形制作と操演は結城孫三郎・一糸人形座。結城人形座は江戸時代に結城孫三郎(初代)が旗揚げして以来、

380年以上の歴史を持つマリオネット(糸操り人形)一座。

一座は、NHKと専属契約を結び、テレビ黎明期の人形劇隆盛に大きな役割を果たした。



(制作)NHK(原作)岡本綺堂(脚本)原田重久

(配役)玉藻前(木下喜久子)藤原忠通(須永宏)一条実雅(名古屋章)東京放送劇団(おはやし:玉藻会)


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