ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜   2017年(平成29年)       ドラマ傑作選

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雨宮鳩子(多部未華子)は、祖母の葬儀のため、故郷の鎌倉に戻ってくる。


彼女は、幼少の頃から、代書屋を営む祖母に育てられ、厳しくしつけられた。

そのことに反発し、八年間、家を出て暮らしていたのだ。


雨宮家は江戸時代から続く由緒ある代書屋だったが、鳩子は店を継ぐ気はなかった。

ある日、一人の婦人が店を訪れ、鳩子にお悔やみの手紙の代書を依頼する。


だが、亡くなったのは、人間ではなくて、何とペットのチンパンジーだという。

いわくつきのお悔み状の依頼に四苦八苦する鳩子だったが…。





ツバキ文具店の本業は、依頼人に代わって、大切な人への気持ちを手紙に書く風変りな代書屋。

鳩子は、お悔み状の代書に取り組むことによって心境が変わり、代書屋を継ぐことを決意する。


以後、離婚の通知状、借金の断り状、親友への絶縁状など、鳩子は色々な手紙の代書を通して
人の心の機微に触れてゆく。


手紙には、送り手の様々な思いが込められている。普段は言葉にできない、伝えきれないが、
しかし、かけがいのない思いが、そこにはあるのだった。

そして、それらの手紙を代書することによって、鳩子自身もまた、ゆっくりと成長してゆく。


目まぐるしい今の時代に 昔から変わらない人の心の温かさや季節の美しさが、鎌倉の町並みと
共に描かれ、一服の清涼剤のように清々しく、心地よい感動をもたらしてくれる作品である。
   

 
(制作)NHK(原作)小川糸(脚本)荒井修子

(配役)雨宮鳩子(多部未華子)雨宮カシ子(倍賞美津子)白川清太郎(高橋克典)バーバラ婦人(江波杏子)
男爵(奥田瑛二)守景蜜朗(上地雄輔)守景陽菜(新津ちせ)楠帆子(片瀬那奈)マダムサイダー(冨士眞奈美)
砂田京子(原日出子)砂田久雄(小林隆)



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