妻、小学生になる   2022年(令和4年)       ドラマ傑作選

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新島圭介(堤真一)は、娘の麻衣(蒔田彩珠)と二人暮らし。

10年前、交通事故で最愛の妻・貴恵を亡くし、失意の日々を送っている。


そんなある日、突然小学生の女の子が家に訪ねてくる。

「私は新島貴恵。あんたの妻。麻衣の母親」

なんと生まれ変わった妻が小学生の姿で帰ってきたのである。

圭介は、信じることができず、戸惑いを隠せない。

だがその子は、口調もその笑顔も、かつての愛する妻そのもの。

彼女の出現によって、止まったままの家族の時間が、再び動き出すのだった。





タイトルのとおり、死んだ妻が小学生になって、再び家族のもとに現れる物語。

それだけ聞くと絵空事のファンタジーのような話に思える。

だが、見始めるとそんな心配はすっかり忘れてしまう。


それどころか視聴者は、ドラマの中にどんどん引き込まれてしまう。

大切な人を失った悲しい経験のある人なら、心にぐっと沁みてしまうほどだ。


主人公の新島圭介は、妻を亡くし、生きる希望をなくした男だった。

そんな彼の元へ、ある日妻・貴恵の生まれ変わりだと言う少女が現れる。


圭介は、見た目は小学生である妻の写真を携帯電話の待ち受け画面にする。

人前で抱き着いたり、デートに誘ったりと、彼の行動にはハラハラさせられる。


だが、妻を失った経験があるからこそ「お前と夫婦でいられる貴重な時間を、
ごまかしや演技なんかに費やしたくないんだ!」

そう語る圭介の一途な姿には、観る者の胸に迫るものがあった。


視聴者を釘付けにした本作は、主人公を演じた堤真一の熱演もさることながら、
子役を演じた毎田暖乃の大人顔負けの巧みな演技力によるところが大きい。
   

 
(制作)TBS(原作)村田椰融(脚本)大島里美

(配役)新島圭介(堤真一)新島貴恵(石田ゆり子)新島麻衣(蒔田彩珠)白石万理華(毎田暖乃)白石千嘉(吉田羊)
古賀友利(神木隆之介)守屋好美(森田望智)菊池詩織(水谷果穂)マスター(柳家喬太郎)出雲凜音(當真あみ)



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                     灯火(優河)