積木くずし 1983年(昭和58年) ドラマ傑作選
テレビ俳優の穂高信彦(前田吟)は妻の三枝子、娘の香緒里(高部知子)の三人家族。
信彦は仕事柄、家を留守にすることが多く、娘の教育などは妻に任せきりだった。
香緒里は不在がちな父、そして母からの溺愛を受けたこともあり、幼い頃は内向的な性格で
中学校ではいじめの標的になった。
あるとき、他校の生徒から因縁をつけられ、負傷させられたことをきっかけに非行に走る。
不登校、家庭内暴力、シンナー、窃盗など、香緒里の非行はひどくなるばかりだった。
非行に足を踏み入れた娘と、以前の娘を取り戻そうとする両親との凄絶な闘い、葛藤を描く。
原作者の俳優・穂積隆信の実体験を綴った手記をドラマ化したもので、その内容が登校拒否や
家庭内暴力が社会問題化していた時期と重なって、視聴者の関心を集めた。
ヒット曲「めだかの兄弟」を歌った「わらべ」の一員・高部知子が、その清純なイメージを
かなぐり捨てた演技も過激を極め、話題となった。
本作は平均視聴率35.7%、最終回は45.3%という驚異的な数字を記録、反響の大きさを示した。
(制作)TBS、東宝(原作)穂積隆信(脚本)上條逸雄
(主題歌)来生たかお「無口な夜」(作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお)
(配役)穂高香緒里(高部知子)穂高信彦(前田吟)穂高三枝子(小川真由美)竹村宏(古谷一行)
中学校教師(大石吾朗)少年課刑事(久富惟晴)少年課々長(横沢裕一)