矢車剣之助 1959年(昭和34年) ドラマ傑作選
矢車剣之助(手塚茂夫)は、大岡越前守の密命を受け、江戸の正義を守る少年剣士だ。
その頃江戸の町では、奉行所の同心が次々と突然死する怪事件が発生していた。
あるとき、怪しげな虚無僧姿の男を追っていた剣之助は、途中で男を見失ってしまう。
そのとき悲鳴が聞こえ、剣之助が駆けつけると、また一人、同心が倒れていた。
だが、現場に居合わせた剣之助は、嫌疑をかけられてしまう…。
1957年、月刊誌「少年」に連載された堀江卓の同名漫画が原作。
物語は、剣と銃の達人である矢車剣之助が、江戸の町に蔓延る悪党を迎え撃つというもの。
二丁拳銃による派手なアクションや、敵の城が巨大戦車になるなどのからくりが子供たちを
熱狂させ、同誌に連載されていた「鉄腕アトム」や「鉄人28号」と人気を分けていた。
1959年にドラマ化されると、こちらも大ヒット。全96回、いずれも30%近い視聴率を記録した。
なお、剣之助の額には旗本退屈男のような三日月形の向こう傷がある。そういえば「月光仮面」
にも三日月傷があったようだが、これはもうヒーローのトレードマークと言ってもよい。
(制作)NTV(日本テレビ)日米映画、日本電波映画(原作)堀江卓(脚本)西沢治
(主題歌)上高田少年合唱団「矢車剣之助」(作詞:西沢治、作曲:只野通泰)
(配役)矢車剣之助(手塚茂夫)八重(小鳩みはる)池田大助(小林重四郎)白木十方斎(江藤勇)
宮本五右衛門(園部昭)松村主水之介(有馬新二)