闇を斬る!大江戸犯科帳 1993年(平成5年) ドラマ傑作選
第11代将軍徳川家斉の治世。庶民の怒りをよそに、幕府の要人たちは、法の抜け穴を熟知し、
豪商らと癒着、私利私欲を貪っていた。
江戸の町には、凶悪犯罪が多発していたが、十分な取り締まりができない状態が続いていた。
旗本三千石の大目付・一色由良之助(里見浩太朗)は、表の世界では裁けぬ巨悪と対峙するため、
自ら「闇奉行」として立ち上がることを決意するのだった。
長七郎江戸日記(1983年−1991年)など、長いこと日テレ時代劇で主役を務めた里見浩太朗の最終作品。
里見が演じる一色由良之助は、大目付という幕府要職にありながら、自ら江戸の町に出て探索に当たり、
法で裁けない巨悪を「闇奉行」として成敗するという役どころ。
もうひとりの主人公として登場するのが、西郷輝彦が演じる北町奉行・小笠原能登守である。
小笠原は、由良之助の幼馴染であるが、杓子定規で堅物の奉行であり、庶民的で人情にも厚い由良之助とは
性格が真逆となっている。
物語は、世の裏側の不正に立ち向かう闇奉行・一色由良之助と、法や職務に忠実な北町奉行・小笠原能登守
という対照的な二人が、互いに競い合って事件を解決していくという筋立てになっている。
また「長七郎江戸日記」シリーズで共演した火野正平が、本作でも窮地を救ってもらったことを機に、
由良之助の子分・六助として活躍しており、彼独特の人懐こく軽妙なキャラクターを披露している。
(制作)NTV、ユニオン映画、東映太秦(脚本)小川英
(配役)一色由良之助(里見浩太朗)一色きよ(田中好子)小笠原能登守(西郷輝彦)六助(火野正平)
桃太郎(岡まゆみ)伝六(鈴木ヒロミツ)助六(桜金造)兵頭丹後守(丹波哲郎)綾部頼母(風間杜夫)