誘惑 1990年(平成2年) ドラマ傑作選

一流会社の部長・藤家芳行(林隆三)は、妻・美冴(篠ひろ子)と、大学生の長男(吉田栄作)、
高校生の長女(西尾麻里)の四人暮らし。彼は、同じことをただ繰り返す毎日を退屈に感じて、
何かもっと刺激的な、変化のある生活を送りたいと願っていた。
あるとき出張で金沢に出かけた彼は、ひょんなことから未亡人の妙子(紺野美沙子)と出会う。
意気投合した二人は、ホテルで一夜をともにする。たった一夜だけの関係のつもりだった芳行。
だが、東京に戻った彼の前に、再び妙子が現れるのだった…。
直木賞作家・連城三紀彦の小説「飾り火」が原作。ドロドロの愛憎劇を描いたラブサスペンス。
本作では、清純な知性派で売っていた紺野美沙子が、初の悪女役にチャレンジしている。
中年管理職の男性に近付き、その妻に自分のボーイフレンドを紹介、さらにその息子をも誘惑、
相手の家庭を、徹底的に崩壊させてしまう、という役どころ。
ドラマは、それまでの恋愛ドラマにはなかった、なまめかしい描写を随所に盛り込んでいる。
なにしろ、あの紺野美沙子のエッチなシーンが、毎回これでもかと、テンコ盛りなのだ。
(もちろん、紺野美沙子自身のヌードではなく、スタントだが)
本作の反響はすさまじく、ドラマ終了後に、紺野美沙子が街を歩いているだけで、周囲から
冷たい目で見られるなど、視聴者からの強いバッシングが殺到する事態となった。
こうした反響は、紺野美沙子の卓越した演技力が視聴者の感情を大きく揺さぶった結果であり、
女優としての新境地を開拓したエピソードとして、その後も語り継がれることとなった。
(制作)TBS(原作)連城三紀彦(脚本)荒井晴彦
(主題歌)山下達郎「Endless Game」(作詞作曲:山下達郎)
(配役)藤家芳行(林隆三)藤家美冴(篠ひろ子)藤家雄介(吉田栄作)藤家叶美(西尾麻里)
佳沢妙子(紺野美沙子)石津真佐代(長山洋子)村木征二(宇都宮隆)金沢の女(風祭ゆき)
