夢千代日記   1981年(昭和56年)       ドラマ傑作選

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夢千代(吉永小百合)は、山陰の小さな温泉町の置屋・はる家の女将である。


ある日、夢千代のもとに、刑事の山根(林隆三)が訪ねてくる。


彼はかつて夢千代の置屋にいた芸者・市駒(片桐夕子)を追っていた。

市駒には殺人容疑がかかっているという。


その捜査中、山根は夢千代の日記を見つける。

そこには病に冒された彼女の、過酷な日々が綴られていた。





山陰の鄙びた温泉町を舞台に、置屋の女将・夢千代と、彼女を取り巻く
様々な過去を持つ人々との触れ合いを描いたドラマ。


夢千代は、家族を広島の原爆で失い、天涯孤独の身。

自身も胎内被爆で白血病に苦しみ、医者からあと三年の命と言われている。


失踪芸者・市駒(片桐夕子)子連れ芸者・金魚(秋吉久美子)陽気な芸者・菊奴
(樹木希林)町医者・木原(ケーシー高峰)市駒を追う刑事・山根(林隆三)。

ここでは誰もが、他人に言えない事情を抱えている。

そんな寄る辺ない人々の肩を寄せ合う姿が、夢千代の日記を借りて綴られる。


ロケ地となった兵庫県の湯村温泉町は、今も夢千代の里として知られる。

薄幸のヒロイン・夢千代を演じた吉永小百合は、この町の名誉町民となっており、
町を流れる春来川の川辺には、夢千代の像が建てられている。
   

 
(制作)NHK(脚本)早坂暁

(配役)夢千代(吉永小百合)市駒(片桐夕子)金魚(秋吉久美子)菊奴(樹木希林)木原医師(ケーシー高峰)
山根刑事(林隆三)藤森刑事(中条静夫)アサ子(緑魔子)スミ(夏川静枝)千代春(楠トシエ)雀(大信田礼子)
トヨ子(村瀬幸子)寄子(水原英子)時子(中村久美)安藤(あがた森魚)山倉(長門勇)泰江(加藤治子)



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