Top Page   中国語講座

広西壮 (チワン) 族自治区概要 (http://wiki.chakuriki.net)


チワン族 (広西壮族自治区)


(広西チワン族自治区までの交通)

成田から広州白雲国際際空港(CAN)まで4時間30分。

広州から南寧呉圩国際際空港(NNG)まで1時間30分。



1. 中国で一番有名な景勝地、桂林があるのはここ。

2. 西の方に天坑という大穴が開いているらしい。

ここで発見されたパンダの先祖の頭の骨格と歯を調べた結果、
パンダの先祖は肉食動物だったらしい。

3.チワン族。

4.南寧 (今の首府) と柳州 (桂林のとこね) の仲がメチャクチャ悪い。

5.旨そうな石がとれる場所。

6.桂林の道路は結構広くて車道、二輪車道、自転車道、歩道と整備されてるのに、
信号機が極端に少ない。

交差点は行ったもん勝ちの無法状態。



ジン (京) 族


略称
桂 gui


省都
南寧 なんねい


位置
華南の西部に位置し、ベトナムと国境を接する。


面積
23万6700平方キロメートル。(ほぼ本州の面積と同じ)


気候
北部は中央アジア熱帯気候に属し、南部は南亜熱帯気候に属し、夏は長く冬は短い。
北部の夏は4-5カ月続き、冬は約2カ月。

南部は5月から10月までは夏で、冬は2カ月足らず、沿海地域は冬がほとんどない。
省全体の年間平均気温は16から23度。


人口
4,489万人。
土家 (トゥチャ)、ミャオ、回、コーラオ、マオナン、トン、ジン、イ、ヤオ、チワンなどの少数民族が住んでいる。
中国の少数民族中、最大の人口を持つチワン族の故郷で、ここにはその9割が居住している。


主な都市
南寧 (なんねい) 市、桂林 (けいりん) 市、柳州 (りゅうしゅう) 市、梧州 (ごしゅう) 市、
北海 (ほっかい) 市、防城港 (ぼうじょうこう) 市、欽州 (きんしゅう) 市、貴港 (きこう) 市、
玉林 (ぎょくりん) 市、百色 (ひゃくしょく) 市、賀州 (がしゅう) 市、河池 (かち) 市、
来賓 (らいひん) 市、崇左 (すうさ) 市。



概要

古くはチワン族 (壮族) の地で、秦代に桂林郡がおかれたことが略称の由来である。
宋代になると広南東路及び広南西路が設置され、現在の広西全域及び雷州半島及び海南島を管轄した。

元末になると広西行中書省が設置され、ここで 「広西」 の名称が使用されて以降中華人民共和国初期に至るまで広西省の名称が使用された。
中華民国時代は新桂系軍閥の勢力下に於かれていた。

1949年、中国共産党により 「解放」 され、1958年、広西チワン族自治区に改編された。


広西チワン族自治区は、中国の中国最大の少数民族チワン族の原住地である。
南部沿海地区に位置し、南は北部湾に面し、北部には東西に南嶺山脈が走っている。

地勢は、雲貴高原から続く西北部が高く、海に面した東南部が低い。
その特徴は石灰岩により形成されたカルスト台地である。

北回帰線がほぼ中央を通り、平均気温は一月で6~15℃、七月で 23~28℃以上に達する。
年降水量は西部で 1100mm、東部で 2800mmで、五~九月に多い。

南部は夏から秋に台風の被害を受けることがある。
干害と水害が絶えなかったが、人民共和国成立後は大小の貯水池を築き、灌漑排水路の建設と揚排水の電化を進めている。


食糧作物は水稲、トウモロコシ、サツマイモが主。
工芸作物はサトウキビ、ナンキンマメ、タバコ、カラムシなどで、サトウキビは中国の主要産地の一つである。

南部では柑橘類、バナナ、パイナップル、レイシなど熱帯、亜熱帯の果樹やコーヒー、コショウ、ゴムも栽培。
スギ、マツの用材やつばき油、桐油、ハッカク、ウイキョウなどの産出も多い。

沿岸では北海市を中心に漁業と真珠、カキなどの養殖が行われる。
地下資源は非鉄金属が豊富で、中国一の埋蔵量をもつマンガンのほかアンチモン、タングステン、鉛、亜鉛などがあり、鉄、石炭の産出もある。


工業は南寧市、柳州市を中心に鉄鋼、機械、冶金、製糖、搾油などがある。
柳州市は柳江水運の要地で、黔桂鉄道 (けんけい 貴陽市-柳州市) と、
ベトナム国境へ向う湘桂鉄道 (湖南省衡陽 こうよう 市-憑祥 ひょうしょう 市) との接続地でもある。

海外線は1,600km に及び大型港湾を複数保有する。
欽州港、防城港、北海港があり、いずれも大型コンテナ船の乗り入れが可能。


省人口のうち漢民族が60%、チワン族が32%を占め、ヤオ、ミャオ族等もいる。
中国チワン族の90%が同自治区に住み、壮錦 (絹糸と綿糸を使った色彩豊かな織物) は唐、宋の時代からこの民族に伝わる。

石山の間を縫うように流れる漓江周辺の景色の美しさはよく知られており、特に桂林は世界的に有名な景勝地で日本からの観光客も多い。
同省には石乳、石蓮など10万もの鍾乳洞があると言われている。

特産物は、ウイキョウ油、シナモン、リュウガン、レイシ、柳州ミカン、桂林ミカン、南寧パイナップル、興安ギンナシ、
桂林山水画、北海の真珠、チワン族絹織物、欽州陶器、北海貝殻彫刻など。





観光スポット



南寧市は、中国大陸の南端に位置しベトナムと国境を接している広西チワン族自治区の区都である。

邕 (よう) 江、左江、右江の三つの流れの合流地点近くに開けた町で、左江はベトナムに通じ、右江は貴州・雲南へ通じ、邕江は広東へ通じている。
気候は温暖で、街は一年中花と緑にあふれていることから、「緑城」 とも称される。

市内の人口は714万人。特産物は石彫刻工芸品、氷果など。
観光地は広西民族博物館、伊嶺岩鍾乳洞など。





① 広西民族博物館 (南寧市青秀区青環路11号)

広西民族博物館は南寧市の青秀山にあり、総面積は90平方キロ。

博物館の表には巨大な銅鼓が展示されている。

全国で出土した1400余りの銅鼓の中で,広西出土は500余り。

銅鼓は中国古代青銅文化の傑作で、2007年の歴史がある。

また、少数民族の多彩な風俗習慣を再現させるため、祭りの様子や民族衣装などがマネキンを使って展示されている。







② 伊嶺岩 (いれいがん) 鍾乳洞   (南寧市武鳴県伊嶺村)

南寧市の郊外18キロ、武鳴県に位置する伊嶺岩鍾乳洞は典型的なカルスト地形の鍾乳洞である。

およそ100万年前、炭酸カルシウムを含んだ地下水の絶えない浸蝕により海の底から隆起した石灰岩が溶かされて出来たものとされている。

洞内には千姿万態の鍾乳石、石筍 (せきじゅん)、石の花、石柱などがある。総面積は2.4万平方キロ。







桂林市は、広西北東の名城、交通、歴史文化文化の中心都市。
地質学者によると約3億年前には海の底で、およそ2億年前、地殻の変動によって石灰岩が隆起し、陸地になったとされる。

その後、風化と浸食の作用によって独特な桂林の風景が形成された。
唐代には多くの文人墨客が桂林山水に魅了され滞在したという。

市内の人口は495万人。特産物は豆腐塩漬け、三花酒、米の粉、ミカンなど。
観光地は漓江風景区、象鼻山など。





③ 桂林  (世界遺産)

悠然と流れる漓江 (りこう) 沿いに開けた街、桂林。
古来より「桂林の山水は天下第一」と称され、山水画を思わせるその風景は多くの文人墨客に愛された。

秦の時代には運河が掘られており、交通の拠点としても栄え、「南は海に北は中原に達する」 といわれたほど。

南北にやや長い形をしており、街の中心に独秀峰が立っている。
観光は、まず独秀峰、伏波山、畳彩山から市内を一望。
漓江沿いを南に歩いた先にある七星公園でひと休み、というのが標準コース。

最大の観光ポイントは、動く画廊ともいわれる漓江下り。
昼食を楽しみながら四季を通して川下りを楽しむことができる。

地殻変動で隆起した石灰岩によってできた不思議な形の奇峰は、まさに中国山水画の世界。




④ 象鼻山  (桂林市南環路22号)

桂林市街の南部、桃花江が漓江に合流する地点にある岩山。

岩に 「水月洞」 とよばれる丸い穴があいて、象が鼻で漓江の水を飲んでいるような姿に見える桂林のシンボルである。

背中にあたる岩山の頂上には宝塔があり、普賢菩薩の線刻がある。













広西チワン族自治区アラカルト




1. チワン族 (壮族)

中国南部やベトナム北部に住居するタイ系の民族である。

中国では広西チワン族自治区中西部や雲南省南西部、広東省東部、貴州省南部、湖南省南部などの山間部に1800万人が住み、
中国最大の少数民族となっている。

言語はタイ・カダイ語族に属するチワン語を話す。
南宋の時代に漢字をもとに独自の文字がつくられたが、標準にはならなかった。
1955年にはローマ字をもとにしたチワン語の文字が作られた。チワン族の人たちのほとんどは漢語 (中国語) を使用している。


昔、チワン族の人たちは自然崇拝と多神崇拝などの原始宗教を信じていた。

唐・宋以降、仏教、道教が前後にしてチワン族地区に入ってきた。
近代になって、キリスト教とカトリックもチワン族地区に入ってきたが、大きな影響を及ぼすには至らなかった。

チワン族は古代から中国南部の原住民族であった百越の一種で、秦・漢時代から中華王朝の支配下にあった。
明代には少数民族首長の世襲支配を認める土司制度が行われていた。

勇猛なチワン族の兵士は狼兵と呼ばれ、瓦氏夫人に率いられた田州狼兵が倭寇鎮圧に動員されたこともある。
清代になって改土帰流が行われ、直接支配地域になった。


漢民族との接触の歴史が長いため、漢語も十分に浸透している。
このため、黄、陸、莫、僮などの漢姓を名乗る人が多い。

チワン族の人たちは主に農業に携わり、米やトウモロコシの栽培を主とする。

チワン族の人たちは歌が好きで、チワン族の人たちの住んでいる村は 「歌の海」 とたたえられている。
きれいなチワン錦織はチワン族の伝統的な工芸品であり、内外で知られている。








2. ジン族  (京族)

主に広西チワン族自治区防城の山心、万尾、巫頭等の小島やその付近の地域に居住する。
言語はジン語を使用する。自民族の文字は持たない。

ジン族は以前 「越族」 と呼ばれ、1958年、ジン族と改称された。
ジン族の祖先は16世紀の初め頃、ベトナムの塗山などのところから山心、万尾、巫頭という三つの小さな島に漂流してきた。

その時小さな島は荒れ果てて一軒の人家もなかった。
ジン族の人々は続々と島に定住してきた漢民族、チワン族の人たちと共に開発、建設に力を入れ、繁栄させることを目指した。


11本の総延長10余キロのダム堤防で三つの島は大陸とつながり、そのため島は半島となった。
それに、ジン族の人々は干拓に力を入れ、大陸から淡水を引いて田畑を灌漑し、農業を発展させた。

ジン族の三つの島は亜熱帯に位置し、湿気が多く、暑く、四季は常緑である。三つの島のある北部湾は著名な漁場であるため、ジン族の人々は主に海洋漁業に従事している。
そして豊かな海洋についての知識と魚をとる経験を持っている。


男性は誰でも魚をとるのは名手である。
また魚類加工業、海産物養殖業、タツノオトシゴ養殖業と人工による真珠養殖業などが発展している。

以前、ジン族の人たちはほとんど非識字者であり、三つの島は 「文盲島」 と称されていた。
中国成立後、政府はジン族の人たちに対する教育を強化して 「文盲島」 は既に 「文化村」 に変わった。






3. 漓江下り



桂林観光のハイライトはなんと言っても漓江下りである。
桂林市内を南北に貫く全長437キロの漓江のなかでも、最も景観が優れているといわれる桂林~陽朔間80キロをのんびりと遊覧船で下る。

川は両側に林立する奇峰を縫うように流れ、晴れた日には青い川面に緑の山が映り美しい。
雨の日にはまるで水墨画のような幽玄の世界が現れる。

展望デッキからの眺望は、まさに中国語で 「奇山秀水」 と言われるように、絶景の連続である。
桂林からの送迎、昼食、ガイドがセットになった便利な漓江下りツアーで、心ゆくまで山水画の世界を楽しんでみたい。

漓江下りツアーでは、竹江埠頭を午前に出航し、終点の陽朔まで約60キロを4時間ほどかけて下る。




4. レイシ (茘枝)

レイシの果実は直径3cmくらいの球形。

果皮は赤茶色のうろこ状、果肉は乳白色で中に大きめの種子が1つ入っている。

上品な甘さと香りから古代より珍重され、楊貴妃が華南から都長安まで早馬で運ばせた話が有名である。

レイシには、葉酸が多く含まれているので貧血予防に効果が期待できる。

またビタミンCやカリウムも適度に含まれているので、風邪の予防にも効果があるといわれている。




中国語講座 「桂林山水」  


桂林山水

人们都说:“桂林山水甲天下”。
我们乘着木船荡漾 dàngyàng 在漓江上,来观赏桂林的山水。
我看见过波澜 bōlán 壮阔的大海,玩赏过水平如镜的西湖,却从没看见过漓江这样的水。

漓江的水真静啊,静得让你感觉不到它在流动;漓江的水真清啊,清得可以看见江底的沙石;
漓江的水真绿啊,绿得仿佛那是一块无瑕 wúxiá 的翡翠 fěicuì。
船桨激起的微波扩散出一道道水纹,才让你感觉到船在前进,岸在后移。

我攀登 pāndēng 过峰峦 fēngluán 雄伟的泰山 tài shān,游览过红叶似火的香山,却从没看见过桂林这一带的山。
桂林的山真奇啊,一座座拔地而起,各不相连,像老人,像巨象,像骆驼,奇峰罗列,形态万千;
桂林的山真秀啊,像翠绿 cuì lǜ 的屏障 píngzhàng,像新生的竹笋,色彩明丽,倒映水中;
桂林的山真险啊,危峰兀立 wùlì,怪石嶙峋 línxún,好像一不小心就会栽倒下来。

这样的山围绕着这样的水,这样的水倒映着这样的山,再加上空中云雾迷蒙 míméng,
山间绿树红花,江上竹筏 zhúfá 小舟,让你感到像是走进了连绵不断的画卷,真是“舟行碧波上,人在画中游。”




【注 釈】

【桂林山水甲天下】  桂林の山水は天下に冠たり。
【甲】  居第一位。 (動詞) 第一位である。
【舟行碧波上,人在画中游】  舟は青い波の上を行き、人は絵の中で遊ぶ。



【口語訳】

桂林山水

「桂林の山水は天下に冠たり」 と称されている。
私達は木造船に揺られながら漓江をめぐり、桂林の山水を観賞にやって来た。

私は波が激しい海や、鏡の面のように静かな西湖を見たことがあるが、このような漓江の水はかつて見たことがない。
漓江の水は、流れを感じさせないほど静かで、川底の砂石が見て取れるほど澄み切っていて、清らかなひすいのように緑一色だ。

船の櫂が掻き分けるさざ波が、次々と波紋となって広がり、ようやく船が岸から離れ前に進んでいることが実感できる。

私は峰々が連なる雄大な泰山に登ったことがあり、また真っ赤な紅葉が美しい香山を見たことがあるが、このあたりの桂林の山々はかつて見たことがない。
桂林の山々は、それぞれ相連なることなく切り立ち、老人のようであり、巨像のようであり、ラクダのようであり、その変化に富んだ奇峰が並び立つさまは、実に一大壮観だ。

桂林の山々は、青緑色の屏風のようであり、新しく生まれ出た竹の子のようであり、その姿が水の中に逆さに映えるさまは、とても明るく美しい。
桂林の山々は、険しい峰々が直立し、奇岩怪石が重なり合い、油断をすると転げ落ちてしまいそうだ。

このような山々が、このような水のまわりを取り囲んでいる。
このような水が、このような山々の影を逆さに映しだしている。

上空には雲霧がもうろうと立ち込め、山間には緑の木と紅い花がコントラストをなし、川の上には竹いかだや小舟が行き交い、
あたかも連綿と続く絵巻物の中に入ったような感覚を抱かされる。

まさに 「舟は青い波の上を行き、人は絵の中に遊ぶ」 の世界である。











先頭へ戻る