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海南省概要 (http://wiki.chakuriki.net)


詳細地図

リー (黎) 族 (海南省)


(海南省までの交通)

成田から広州白雲国際際空港(CAN)まで4時間30分。

広州から海口美蘭国際際空港(HAK)まで1時間。



1. 中国のハワイと呼ばれているらしい。

珊瑚礁があるわけではないので、海岸は白くはない。

2. 外資系一流ホテルが軒を連ねている。

ホテルの周辺は安全。
外れると危険。
ホテルの外には客引きが多い。

三亜の亜龍湾国家度假区はシェラトン・マリオット・ホリデーイン・ヒルトンなどが集まっているため、
客引きやタクシーが多い。

三亜は、かつてマレー、インドネシア占領を目論む第15?軍の出発地。

3.某同人弾幕シューティングのファンは 「東方市」 という市名に注目しているらしい。

4.天涯孤独とは、この島由来の言葉って本当?

5.広東省の雷州半島と海南島 (海南省) を結ぶ海峡大橋ができるらしい。

6.曖昧さ回避。え、全然曖昧じゃない?

7.リゾート開発の進展とともに地価が高騰した。
あまりに急激だったので 「海南現象」 という固有名が付いたほど。

8.広東省との間は中国唯一の客車航送が行われる連絡船で結ばれている。



略称
琼 qiong

省都
海口 かいこう

位置
中国最南端に位置する。

面積
33,900平方キロメートル。(ほぼ九州と同じ)


気候

熱帯海洋気候に属し、一年中暖かくて、雨量も豊富。
年平均気温は23から25度で、冬がない。
また、乾季と雨季に分かれ、台風やモンスーンが多い。


人口
867万人。(2010年)。
土着のリー (黎) 族をはじめ、ミャオ (苗) 族などの少数民族が住んでいる。


主な都市

海口 (かいこう) 市、三亜 (さんあ) 市、文昌 (ぶんしょう) 市、東方 (とうほう) 市、
瓊海 (けいかい) 市、五指山 (ごしざん) 市、儋州 (だんしゅう) 市、万寧 (まんねい) 市、
定安 (ていあん) 県、屯昌 (とんしょう) 県、澄邁 (ちょうまい) 県、臨高 (りんこう) 県、
陵水 (りょうすい) 黎族自治県、瓊中 (けいちゅう) 黎族苗族自治県、保亭 (ほてい) 黎族苗族自治県、
楽東 (らくとう) 黎族自治県、 昌江 (しょうこう) 黎族自治県、白沙 (はくさ) 黎族自治県。


概要

台湾につぐ中国第2の島・海南島を中心とする省。
(東西約300キロメートル、南北約180キロメートル)

1988年、それまでの広東省海南行政区から独立して省に昇格した。
海南島ほか海南諸島の西沙群島、中沙群島、南沙群島を含む。
これらの群島については近隣諸国が領有権を主張している。

中国唯一の熱帯気候に属する。
米、ラッカセイ、サトウキビ、茶などの農産物に加えて、ヤシ、コーヒー、コショウ、バナナ、マンゴー、
パイナップルなどの熱帯性植物の栽培が盛んである。

山地は森林に覆われて硬質材の広葉樹が多い。コバルト・チタン・石油などの鉱物資源も豊富。


工業は鉄鋼業のほか、製糖、製茶、缶詰などの食品加工、ゴムなどがある。
1980年代以降観光開発に力が注がれており、華僑資本によるホテル建設が盛んである。

リー (黎) 族、ミャオ (苗) 族などの自治県では、独自の民族文化を伝える村が観光コースになっている。
民芸品の生産も盛ん。

海南島全体が経済特区に指定され、中国最大の経済開発地域となっている。

島の南端にある三亜市の天涯海角は、宋の時代の詩人・蘇軾 (そしょく) が流された所で有名。
別称の(けい) は、古来、海南島を崖と呼んだことによる。

2002年4月、アジア版ダボス会議とも言われる 『アジア経済フォーラム』 が省東部の港町・博鰲鎮 (はくごうちん ボアオ) で開催された。

特産物は、天然椰子汁、椰子キャンデー、椰子月餅、西沙ウミガメ、燕の巣、
椰子工芸品、サンゴ海石花など。





観光スポット




海口市は、海南省の行政、経済、文化の中心。
輸出志向型経済の港都市に発展している。

古来より海南島は、流刑地の代名詞、最果ての地として恐れられてきた土地で、
11世紀の有名な官吏で詩人の蘇軾 (蘇東坡 そとうば) は死を覚悟してこの地に赴任したほどだった。

市の人口は163万人。特産品は椰子彫刻品、椰子汁、海石花など。
観光地は五公祠、海瑞墓など。






① 五公祠  (ごこうし)   (海口市瓊山区海府路169号)

1899年に建てられた、唐・宋両代の名臣・李徳裕、李綱 (りこう)、胡銓 (こせん)、李光、趙鼎 (ちょうてい) を祭った廟。
日本ではあまり馴染みのない顔ぶれだが、いずれも政権抗争に敗北して島流しされた人物だ。

あまり観光名所のない海口唯一の見所。
海南島に島流されてきた李徳裕らなど5人の歴史人物を祭る為に、清の時代 (1889年) に建てられた記念館。

また、宋の時代の有名詩人である蘇東坡 (そとうば 蘇軾) を祭った「蘇公祠」、
漢の時代の将軍を記念する 「両伏波祠」 などがあり、海南島の重要文化財。 「海南第一楼」 とも呼ばれる。








② 海瑞墓 (かいずいぼ)  (海口市丘海大道39号)

海口の出身で、明代中期の有名な政治家、海瑞 (1514~1587) の陵墓。
正門には粤東生気 (えつとうせいき) の文字が刻まれた石牌坊が建ち、
花崗岩を敷き詰めた100mほどの墓道の両脇には石人や石獣が並び、おごそかな雰囲気が漂っている。

海瑞は幼くして父を失い、母の謝氏に厳しく育てられた。
1550年 (明の嘉靖 かせい 28年) に官吏登用試験に合格。

地方官を歴任し各地で善政を行った。
その後、皇帝の側近に抜擢されても態度を変えることなく、この清廉潔白な人柄は民衆に絶大な支持を受け、
海青天 (青天は清廉潔白な官吏を指す) とも呼ばれた。





三亜市は、海南島南部の熱帯海浜旅行と港都市。
海南島は長らく罪人の流刑地とされてきたが、特に三亜は、この地の果てを意味する 「天涯海角」 と呼ばれる土地であった。

市の人口は57万人。特産品は海産物、海石花 (サンゴ)、真珠など。
観光地は天涯海角、亜龍湾など。





③ 天涯海角 (てんがいかいかく) 風景区   (三亜市鳳凰路)

海南島で最も有名な景勝区のここの海岸は長い間の風化などでつくりだされた。

大小の岩が立ち並ぶ砂浜で構成され、その巨岩には 「天涯」 「海角」 などの字が彫られている。

現在、「天涯海角」 は国内外の観光客によく知られるようになってきた。

また中国の結婚誓いの 「天涯までこの一生をお互い預ける」 という縁起から、毎年、「天涯海角国際結婚祭り」 が11月下旬頃行うことになる。

その頃、各地から集まってきた新郎新婦、老年夫婦が共同で結婚儀式や結婚記念お祝いを行ったりしている。




④ 亜龍湾国家旅遊度暇 (りょゆうどか) 区  (三亜市)



亜龍湾は、三亜市内中心部から東南へ 車で約20分、距離てきにおよそ 25キロほどの地域に位置。

別名 「天下第一湾」 と呼ばれ、美しい自然に恵まれた世界的有数なビーチである。

細かく白い砂浜の長さが約 8キロ、海水透明度が9mの海は、天然珊瑚礁や熱帯魚などの海洋生物で彩られる。

中国トップレベルのダイビングやマリンスポーツの場所でもある。

亜龍湾では、一年中海水の温度が20度以上あり、真冬でも海水浴が楽しめる。
 
そして天然資源の豊富さを誇る、世界的な観光、レジャー地として多くの観光客が訪れている。







海南省アラカルト



1. リー (黎) 族

リー族が居住している海南島は亜熱帯に位置し、気候が温暖で湿潤である。
景色が美しく、四季は常緑で、物産が豊富である。

農業が発達しているとともに、ゴム、サトウキビ、果物、植物油などの熱帯経済作物も高い発展水準を示している。

リー族は毎年秋、穀物を収穫した後、バンブーダンスを踊り豊作を祝う。
若い男女が村の広場に集まり、竹を打ち付けるリズムに合わせて踊る。

偶数本の竹竿をステップを踏みながら跳び渡るバンブーダンスは、竹に挟まったり、踏んだりしたらアウト!
舞踏というよりスポーツやゲームに近い感じである。





2. 「大海啊,故乡」  映画 「大海在呼唤」 (1983年) 主題歌










3. 椰子船 (椰子飯)

ココナッツの実にもち米と豆やコーンなどを詰め込んで炊き込んだご飯。

ココナッツの果肉ごと舟の形に切って供すので 「ヤシ船」 と言われている。

島の特産・ココナッツを使った名物料理で、甘くてさっぱりした食感と椰子の香りが楽しめる軽食として、
来客をもてなすためにも使われる。

腎臓強化、精力促進、温中理気 (胃腸を温め、気の巡りを改善) などの効果があるとされる。












4. フィッシュ・セラピー

フィッシュセラピーとは、人の古い角質をついばんで肌をきれいにしてくれる魚
「ドクターフィッシュ」 による  「お魚エステ」。

30~32度の温泉に身を沈めると、3~4センチの魚がよってきて、患部の不純物や毒素を食べ始める。

じっとしていると次第にたくさんの魚が寄ってきて古い角質を食べてくれる。

最初はくすぐったくて笑いがこみ上げてくるが、慣れてくると心地よい感じだという。

一般的には、足のみのセラピーだが、海南島では全身温泉につかるフィッシュセラピーが体験できる。










中国語講座 「天然の宝庫、西沙群島」  


富饶的西沙群岛

西沙群岛是南海上的一群岛屿,是我国的海防前哨 qiánshào。
那里风景优美,物产丰富,是个可爱的地方。
西沙群岛一带海水五光十色,瑰丽无比:有深蓝的,淡青的,绿的,淡绿的,杏黄的。
一块块,一条条,相互交错着。
因为海底高低不平,有山崖,有峡谷,海水有深有浅,
从海面看,色彩就不同了。

海底的岩石上长着各种各样的珊瑚,有的像绽开的花朵,有的像分枝的鹿角。
海参 hǎishēn 到处都是,在海底懒洋洋地蠕动 rúdòng。
大龙虾全身披甲,划过来,划过去,样子挺威武。
鱼成群结队地在珊瑚丛中穿来穿去。
有的全身布满彩色的条纹,有的头上长着一簇红缨 hóngyīng,好看极了;
有的周身像插着好些扇子,游动的时候飘飘摇摇;有的眼睛圆溜溜的,
身上长满刺儿,鼓起气来像皮球一样圆。
各种各样的鱼多得数不清。

正像人们说的那样,西沙群岛的海里一半是水,一半是鱼。
海滩上有拣不完的贝壳,大的,小的,颜色不一,形状千奇百怪。
最有趣的要算海龟了。
每年四五月间,庞大的海龟成群爬到沙滩上来产卵。
渔业工人把海龟翻一个身,它就四脚朝天,没法逃跑了。
西沙群岛也是鸟的天下。

岛上有一片片茂密的树林,树林里栖息 qīxī 着各种海鸟。
遍地都是鸟蛋。
树下堆积着一层厚厚的鸟粪 niǎofèn,这是非常宝贵的肥料。
岛上的英雄儿女日夜守卫着祖国的南大门。
随着社会主义建设事业的发展,可爱的西沙群岛必将变得更加美丽,更加富饶 fùráo。




【注 釈】

【西沙群岛】 xī shā qún dǎo
西沙群島 (せいさぐんとう)
中国大陸南方洋上のサンゴ礁群。海南島南東330km。パラセル群島ともいう。
合計15の比較的大きな島があり、全島堆積した海鳥の糞に厚くおおわれる。
付近は南方の重要漁場の一つで、サンゴ、タイマイ、ナマコ、海藻などを特産。

【海防前哨】 hǎi fáng qián shào  沿岸防衛前線。
【五光十色】 wǔ guāng shí sè  
色とりどり。(=色泽鲜艳;花样繁多)
<用例> 各种物品五光十色夺人眼目。
(品物が色とりどりで目を奪う)

【瑰丽无比】 guī lì wú bǐ  比類のない美しさ。
【深蓝】 shēn lán  ネイビーブルー。群青(ぐんじょう)色。
【淡青】 dàn qīng  ライトブルー。
【杏黄】 xìng huáng  琥珀色。やまぶき色。

【相互交错着】 xiāng hù jiāo cuò zhe
互いに入り組んでいる。
「着」は、動作・状態の持続を表す動態助詞。
<用例>两个村庄隔着一条河。(二つの村は川を隔てている)

【珊瑚】 shān hú  サンゴ。
【海参】 hǎi shēn  ナマコ。
【一簇红缨】 yī cù hóng yīng  点在する赤い斑点。
【飘飘摇摇】 piāo piāo yáo yáo  ゆらゆら揺れ動く。
【千奇百怪】 qiān qí bǎi guài 奇妙きてれつ。奇々怪々。

【要算海龟了】 yào suàn hǎi guī le
おそらくウミガメが一番である。
要算(=要数, 就数) おそらく一番である。
<用例>工作最踏实的, 要算小王。
(仕事が着実なのは王君がまず一番だ)
「了」は、肯定を表す語気助詞。
<用例> 这个办法最好了。(このやり方がいちばんよろしい)
【富饶】 fù ráo  緑土。豊饒。肥沃。土地が肥えて作物のよくみのる。



【口語訳】

西沙群島は南シナ海にある島々で、我が国の海防の前哨です。
そこは風光明媚で、物産が豊富で、愛すべき地です。
西沙群島一体の海水は色とりどりで、この上なく綺麗で、紺色、水色、黄緑色、オレンジ色があります。
ひと塊ずつ、ひと筋ずつ、互いに入り混じっています。

海底の高さが平らではなく、崖があり、峡谷があり、海水が深いところと浅いところがあるので、海面から見ると、色が異なるのです。
海底の岩には各種の珊瑚が生えていて、あるものは開いた花のようで、あるものは枝分かれした鹿の角のようです。

ナマコは至る所で、ゆるゆると這っています。
ロブスターは全身鎧をまとい、行ったり来たり、その姿はとても威厳があります。
魚は群れて隊列を組み、サンゴ礁の中を行ったり来たり、美しいことこの上ないです。

あるものは全身にカラーの縞模様を配色しています。
あるものは頭に赤いリボンをつけています。
あるものは全身扇子を刺したようで、泳ぐときゆらゆらゆれます。
あるものは眼が真ん丸で、体にはいっぱいに棘が生え、怒るとボールのようにまるくなります。

各種の魚が沢山で数えきれません。
まさに人々が言うとおり、西沙群島の海は半分は水で、半分は魚です。
砂浜には拾いつくせないほどの美しい貝殻があり、大きいもの、小さいもの、色はさまざま、形はとても奇妙です。

もっとも興味深いのはウミガメでしょう。
毎年四月五月の間、大きなウミガメが群れを成して産卵のために砂浜に上がってきます。
漁師がウミガメをひっくり返すと、彼は四肢を上にして、逃げるすべがありません。

西沙群島は鳥の天国でもあります。
島にはあちこちに密生した森林があって、森林には各種の海鳥がすんでいます。
至る所に鳥の卵があります。
木の下にはとても厚く重なった鳥の糞の山が有って、これは非常に貴重な肥料です。

豊饒な西沙群島、それは我々の祖先が生まれ育った所です。
祖国の建設事業の進歩に伴って、愛すべき西沙群島はきっと更に美しさを増し、更に豊饒になることでしょう。










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