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四川省概要 (http://wiki.chakuriki.net)


チャン (羌) 族 (四川省)


(四川省までの交通)

成田から成都双流国際空港 (CTU) まで5時間。



1.四川麻婆豆腐と言われているが、正確には陳麻婆豆腐。

お台場に陳麻婆豆腐屋があるが、四川の陳麻婆豆腐より辛い。

というか山椒がきつい。
陳麻婆豆腐は麻婆豆腐の源である。

2.山間部というイメージが強いが、実はよく開けている。

3.携帯は通じても家に水道がない。
日本で初めて蛇口を見たと、一昨年日本に来た四川省の友人談。

4.諸葛孔明と劉玄徳は1900年昔からのヒーロー。

5.パンダの密猟は、以前は死刑が最高刑であった。
なお、現在の最高刑は終身刑らしい。

クマに近い生き物であり凶暴である。
パンダ保護の為に調査に訪れた人が猫パンチでクビが吹っ飛ばされたりするらしい。

調査同行しそれを見ていた人が、熱心なパンダ保護活動家からパンダ撲滅運動の最右翼に転身したとか。

全世界のジャイアントパンダの8割がここ四川省、アバ・チベット族・チャン族自治州に生息している。

しかしアバ・チベット族・チャン族自治州は皮肉なことにチベット
人が過半数にもかかわらずチベット入域許可証無しで渡航できる。

ちなみに残りはチャン族・回族・漢民族などなど。
チベットが独立したら「パンダはどちらの動物か」で揉めること間違いなし。

6.成都の空港でのアナウンスは、中国語、英語と日本語。
四川人以外の中国人は三国志に興味がなく、日本人がいかに三国志好きなのかがわかる。

7.ここの女性は中国の宝らしい。本当? エリートが多いみたい。
日本に技術研修に来ている女性多数。

成都の女性が美人だと上海のページに書いてあった。
四川盆地が年中曇ってるから肌が白くてぷにぷにするらしい。

8.麻雀牌を2つずつ消していくゲーム。二角取りとも言う。上海に似ている。

9.明末の内乱で起こった虐殺で人口が600万から18000人に減った。
そのため今の四川省の人は周辺の省からの移民の子孫。


城市の概要

成都

1.四川省都。古くからの蜀地方の都。

2.なぜか甲府市と友好都市関係。盆地つながり?

3.「天険」として攻めるに難い、守るに易い地と称されているが、ここに都を置いた政権は短命に終わるというジンクスがある。
南京みたいだ。 天険の地故に、外部に侵攻するにも相当な労力を使うし、人口が少ない地域だから国力が増え難い為。

4.イトーヨーカドーが進出しているが、日本人がこの事実を知ったのは例の抗日運動の舞台になったとき。



略称
川 chuan


省都
成都 せいと


位置
中国の西南部、陽子江の上流に位置している。


面積
56万平方キロメートル 。(日本の面積の1.3倍)


気候

東部は亜熱帯湿潤気候に属し、温暖で湿潤、西部高原地域は高度によって、亜熱帯から亜寒帯まで全ての気候帯に属している。
東部盆地の年間平均気温は14度から19度、1月の平均気温は3度から8度、7月の平均気温は25度から29度。

西部高原の年間平均気温は8度を下回る。
1月の平均気温は-5度、7月の平均気温は10度から15度。

四川省南西部山地の年間平均気温は、くぼ地は15度から20度、山地は5度から15度。
1月の平均気温は15度、徳昌以南のくぼ地は10度から12度、7月の平均気温は15度から26度。


人口
8,329万人。チベット、回、羌 (きょう) 族などの少数民族がすんでいる。


主な都市

成都 (せいと) 市、自貢 (じこう) 市、攀枝花 (はんしか) 市、瀘州 (ろしゅう) 市、徳陽 (とくよう) 市、
綿陽 (めんよう) 市、広元 (こうげん) 市、遂寧 (すいねい) 市、内江 (ないこう) 市、
資陽 (しよう) 市、楽山 (らくさん) 市、眉山 (びざん) 市、南充 (なんじゅう) 市、
宜賓 (ぎひん) 市、広安 (こうあん) 市、達州 (たつしゅう) 市、巴中 (はちゅう) 市、
雅安 (があん) 市、阿坝 (アバ) 藏族羌族自治州、甘孜 (ガンゼ) 藏族自治州、凉山 (リャンシャン) 彝族自治州。




概要

四川は古代の巴蜀 (はしょく、「巴」 は現在の重慶一帯、「蜀」 は現在の成都一帯) の地であり、
前316年に秦によって滅ぼされ、秦の版図に編入された。
その険しい山岳地帯である地理的条件から流刑の地とされた。

前206年に秦が滅亡、劉邦が項羽から漢中と巴蜀が与えられると、この地を基盤として勢力を増大。
項羽を討ち中国を統一、漢朝を建てた。

三国時代には劉備によりこの地に蜀漢を建て魏呉と天下を争った。
唐代には二道、宋代では四路が置かれた。

元代に入り、四川行省、明代に四川布政使司となり、清代に四川省となった。
新中国成立後も四川省とされたが、1997年に重慶が直轄市として分離し、現在の行政区画となっている。


地形は、東半の四川盆地と西半の山岳地帯に大別される。
四川盆地は大部分が標高 300~600mの低山と丘陵で、南部を長江が流れ、支流の嘉陵江、岷江などが南流する。

農業が盛んで、食糧作物としてはイネを中心にコムギ、トウモロコシ、サツマイモが主であり、
工芸作物としてはワタ、アブラナ、サトウキビなどがある。果樹では柑橘類が多い。

生糸、豚毛、茶、桐油、カラムシ、樟脳、漆、白ろう、漢方薬材などの産出も多い。
西部は横断山脈で、多数の山脈が南北に並行しており、一般に標高は 3000mをこえる。

北部はチベット高原の一部で、ヤギ、ヒツジ、ヤク、ウシ、ウマの放牧とハダカムギの栽培が行われる。
南に向うにつれて地形はけわしくなり、長江の上流や支流が深い谷を刻む。


気候の垂直変化が顕著で、山頂は万年雪をいただき、山腹は森林におおわれ、
谷底では水稲や亜熱帯の果樹、アブラナ、ワタなどが栽培されている。
地下資源は多種に上り、鉄、石炭、天然ガス、石油、地下鹹水、石綿、雲母は埋蔵量も多い。

大製鉄工場が南部山間の攀枝花市にあるほか、機械、化学、紡織、食品加工などの工業がある。
各種の絹織物、漆器、竹器など特産物も豊富である。


隔絶性が強かったが 1952年の宝成鉄道 (陝西省宝鶏市-成都) の開通に続き、川黔 (せんけん 重慶-貴陽) 、
成昆 、襄渝 (じょうゆ 湖北省襄樊市-重慶) などの鉄道が乗入れるようになった。
長江水系の河道整備も進み、物資輸送に大きな役割を果している。

特産品は、五糧液、剣南春、郎酒、全興大曲、蒙頂黄芽 (もうちょうこうが) 茶、峨眉毛峰、青城雀舌 (じゃくぜつ) 茶、
蜀錦 (しょっきん 絹織物)、
蜀繍 (しょくしゅう 四川刺繍)、陶器、自貢剪紙 (じこうせんし 切り紙)、竹の編みものなど。








観光スポット




① 九賽溝 (きゅうさいこう) (アバチベット族チャン族自治州) (世界遺産)

九賽溝は、岷山 (みんざん) 山脈のカルスト大地に広がる渓谷で、全長60キロにおよぶ樹正・日則・則査窪 (そくさわこう)
という3つの大きな渓谷からなる。

パンダやウシカモシカ・コバナテングザルなど、国家一級保護動物をはじめ、数多くの動物・植物の生息地として知られている。
名の由来は、岷山山脈北部の渓谷で、一帯にチベット族の集落が9つあることから九寨溝と呼ばれる。

さまざまな色彩がひろがる不思議な湖は透き通り、湖面には魚たちの姿が見え、水中には沈んだままの倒木が静かに眠っている。

九賽溝は自然がそのままに残る現代の仙境である。

九寨溝を最も有名にしたのは驚くべき水の透明度。
岩に含まれるカルシウムの影響だといわれているが、鏡のように光を反射して輝く水面はため息が出るほどの美しさである。

散策すると同じ場所とは思えない表情豊かな景観がある。

現在足を踏み入れられるのは標高3150mの長海 (九寨溝で最も大きい湖) までだが、溝の最も奥の標高は4700mにもなる。
雄大な山の眺めもこの地の見どころ。山の頂には万年雪があり、年中通して様々な景色が楽しめる。

高山植物や漢方薬草の宝庫であり、動物の生存に優れた環境で、年々その数が減っているというジャイアントパンダやレッサーパンダ、キンシコウ、カモシカの姿も時々見ることができる。








② 黄龍  (アバチベット族チャン族自治州松藩県)  (世界遺産)

黄龍風景区は、総面積約700㎢、彩池、雪山、渓谷、森林の 「四絶」 を擁する美しい高原湿地である。

山から溶け出す水に含まれる石灰分が、落ち葉や石にあたって何100年かけて溜まり、千枚皿のようにたくさんの池をつくっている。

その景観が黄金色の鱗をもつ巨大な龍が頂上に向かって昇るように見えるため黄龍と名がついた。
高山白樺やヒマラヤ杉などが樹海のように広がっていて、歩きながら白い雪山の眺めを堪能できる。

また多くのカルスト滝と鍾乳洞が至る所にある。

黄龍の動物、植物も極めて豊富で、1500 余種類の原生植物があり、風景区内にパンダ、キンシコウなどの国家一級保護動物が生存している。


風景区最高地点にある五彩池の標高は3900mで、面積は2.1万㎡、693個の彩池からなっている。

五彩池はなんといってもその無限に変化する色彩の美しさで知られ、黄龍風景区第一の景勝地と讃えられている。

水は冬でも凍らず、雨季や乾燥機でも水位はほとんど変わらない。
その理由は、この湖の水が上の長海から地下を伝わってきていることにある。

地下は四季を通じてほとんど温度変化がないため、常に安定した水量を保つことが出来る。
炭酸カルシウムを豊富に含む湖水のため、またそれぞれの植物に含まれる葉緑素の量の違いのため、水中で成長している水草はそれぞれに異なった色彩を呈する。

そのためこの湖は、紺碧、浅葱、蜜柑色、水色など箇所によって様々な色彩を見せる。

太陽が照りつけるとき、風が吹いたり石を投げるなどでさざなみが起こると、更に金紅と薄紫の混ざり合った波紋ができ、非常に煌びやかにみえる。










③ 峨眉山と楽山大仏  (楽山市) (世界遺産)

峨眉山は中国の仏教聖地、三大霊山 (仙人の住む山) の一つ。

山腹には 3000種をこえる植物が繁茂し、銘茶の産地としても知られる。
鉄とリンの埋蔵が多く、小型の製鉄所や化学肥料工場が建設され、100以上の水力発電所がある。

1996年楽山大仏とともに世界遺産の文化、自然の複合遺産に登録。

楽山大仏は唐の時代に水害を鎮めるために90年かけて断崖に彫られた世界最大の仏像。
聖地であるため開発が行われず、貴重な動植物が今も生存しており、自然と文化の複合遺産となった。

大きさは奈良の大仏の約5倍。803年に完成。(高さ71m)








成都市は、四川省の行政、商工、交通、文化教育中心都市。
戦国時代は蜀国の首都で、漢時代に錦宮城とも呼ばれた。

五代時期の蜀時代に芙蓉が至るところで栽培されていたため別称として 「蓉城」 と呼ばれた。
隋、唐時代に長安、揚州、敦煌と一緒に中国の四大名城と並称された。

市の人口は1,171万人。
特産物は蜀錦、四川産刺繍品、竹編み、漆器、金銀飾り物、ジャスミン茶、全興大曲酒、紅みかんなど。
観光地は四川省パンダ生息地、武侯祠、黄龍渓など。







④ 四川省のパンダ生息地  (世界遺産)

2006年、四川省内にある7つの自然保護区と9つの風景名勝区が 「四川ジャイアントパンダ保護区群」 として世界自然遺産に認定された。

これらの地域には野生のジャイアントパンダをはじめとする貴重な動植物が多数生息しており、豊かな自然に恵まれている。


「成都パンダ繁育研究基地」 (成都市成華区外北三環熊猫大道1375号)

ジャイアントパンダの保護、繁殖、生態研究のために1987年に設立された施設。
約67ヘクタールもの広大な敷地内にはたくさんのジャイアントパンダのほか、レッサーパンダが生息し、その姿を見学することができる。

また、ここでは、パンダの生息地に似た状態で、自然に近い環境でパンダの研究がされている。








⑤ 武侯祠   (成都市武侯区武侯祠大街231号)

武候祠は成都市南門の武候祠大街に位置し、三国時代縁の観光スポットであるだけでなく中国唯一とも言える
二人の君臣がともに祭られる祠堂としても有名。

蜀の宰相であった諸葛孔明の死後、忠武候の諡号を得たことから武候祠の名で親しまれている。

敷地面積は約15万㎡と広大で、紀元223年に三国時代の蜀王であった劉備の墓を建造したのを皮切りに、
側には諸葛孔明を祭る祠を増築した君臣合祀の祠堂となっている。

現存する建物の大半が1672年、清代の康熙年に建て直され、1961年、中国の重要文化財に指定され、
1984年には博物館が造られ、2008年に中国一の一級博物館と評価を受けている。

このため武候祠は 「三国聖地」 と称されることもある。

武候祠は文物区 (三国歴史遺跡)、園林区 (三国文化体験区)、錦里民俗区の三つの区域に分かれ、
成都市のもっとも重要な観光地として、毎年何百万人にのぼる観光客を受け入れている。

ここは三国文化を知る上でも重要な文化遺産として国内外で知られるようになった。










⑥ 黄龍渓   (成都市双流県黄龍渓鎮)

黄龍渓古鎮は成都市から定期バスで南に40㎞、1時間ほど進んだ自然と歴史に恵まれた水郷の町。
この古鎮は約1700年の歴史を持ち、以前より 「四川一美しい古鎮」 と称えられてきた。

この地は錦江と鹿渓河の合流点で、かつて赤水と呼ばれた場所に竜が隠れ住んでいたことから黄龍渓と名づけられた。

川幅が広く水流も穏やかなので水運に最適な場所として発展し、歴史上でも軍事的に争奪し合った地であり、
三国史で有名な蜀の諸葛孔明が南方遠征の兵馬基地にするなど蜀国と非常に関わりの深い地でもある。

また上流の成都と下流の重慶や楽山からの多くの船舶がこの地に停泊し、周囲の豊富な農産物が往来したことで
早くから四川省西部における名高い水上貿易街として栄えていた。

さらに黄龍渓古鎮は地理的条件だけでなく、豊かな観光資源や多くの文化遺跡にも恵まれるため、「四川省の歴史文化名鎮」 「中国民間芸術火竜の郷」 と評されている。









四川省アラカルト





1. 蜀繍 (しょくしゅう)

古代、川西平原では養蚕が盛んであり、そのことからこの地方には蜀国という名がついた。
「蜀」 とは、元々蚕のことを示す漢字である。

四川の蜀繍は、川繍の名でも知られ、蘇州の 「蘇繍」、湖南の 「湘繍」、広州の 「粤繍 (えつしゅう)」 と並んで中国四大刺繍に数えられる。

蜀繍は蜀錦 (しょっくきん 絹織物) と共に 「四川の宝」 といわれ、今でも多くの人から愛されている貴重な中国伝統工芸の一つである。
蜀繍の主な産地は成都、重慶、温江、郫県 (ひけん) などである。







2. 蜀錦 (しょっきん)

肥沃な土地と豊かな資源で知られる四川省の成都は、ニ千年以上も前から手織りの織物技術を発達させていた。
四川省成都で生産される錦織 (にしこおり) の蜀錦は、南京の雲錦、蘇州宋錦とともに、中国三大名錦に数えられる。

蜀錦の精巧な文様と伝統技術は国内外で高く評価され、これまでに多くの栄誉ある賞を受賞している。
蜀錦は1908年、ロンドンで開かれたパナマ国際博覧会で金賞を受賞し、1917年東南アジア万博で国際賞を受賞している。

また、1939年ニューヨークで開かれた世界万博では 「東洋の美」 賞を得ている。
1980年の故宮改装の際には、膨大な量の蜀錦が使用された。

蜀錦は、四川で生まれ発展した伝統工芸であり、成都は 「錦城」 や 「錦官城」 の美しい通称で親しまれている。
現在も優れた中国伝統工芸のひとつとして、また成都の宝として多くの人々から愛されている。





3. チャン族 (羌族)

主に四川省アバ・チベット族チャン族自治州内の茂県、汶川 (ふんせん) 県、理県及び松潘県、更に綿陽市内の北川チャン族自治県に住んでいる。

居住地の多くは、山峰が幾重にも重なりあい、河川が縦横に流れており、またパンダとキンシコウの主な生息地でもある。
チャン族の人たちはトウモロコシ、大豆を主とする農業に従事している。

昔から万物に霊魂があるとする原始宗教を信仰してきたが、チベット族の人たちと一緒に暮らしている少数のチャン族はラマ教を信仰している。
2008年の四川大地震で激しい被害を受け、チャン族の文化は保護復興事業の対象にされている。





4. 四川省民謡 「康定情歌」 (こうていじょうか)

     

「康定情歌」 で知られる康定県は、カンゼ・チベット族自治州における州都である。
「康定」 の町は、標高 2,500m の比較的小さな町で、古くからチベットと中国の交易の中継地として栄えた。

歌詞では、風光明媚な康定の情景と男女の恋が歌われている。
「康定情歌」 の 「情歌」 とは 「恋歌」 いわゆる 「ラブソング」 を意味している。






5. 五粮液 (宜賓市)

自然の恵みを受けた四川省ならではの重厚で上品な酒。

高梁 (コーリャン)、もち米、ウルチ米、小麦、トウモロコシの5種類の穀物を使うので五粮液という。

中国大陸で綿々と受け継がれてきた 「大曲」 という特別な麹でじっくりと熟成させている。

貴州の茅台酒と並び評される銘酒である。アルコール度は52%。








6. 四川料理

寒暖差の激しい四川で生まれた郷土料理。
唐辛子と山椒に代表されるスパイスを多用した奥深い辛さが特徴。
四川料理は中国各地に専門店が存在しており、正真正銘、正統派の四川料理という意味の 「正宗川味」 という看板をよく見かける。


         
 青椒肉絲    麻婆豆腐    担担麺
 チンジャオロース    マーポードウフ    タンタンメン
ピーマンと細切りにした
豚肉などを炒めた料理。
  挽肉と赤唐辛子・花椒・豆板醤
などを炒め、鶏がらスープを入れ
豆腐を煮た料理。
  豆板醤をベースに炒めたピリ辛の
豚挽肉にザーサイの細切りなどを
のせた麺料理。
         
         
 棒棒鶏    干焼蝦仁    回鍋肉
 バンバンジー    カンシャオシャーレン    ホイグオロウ
蒸した鶏肉にゴマベースのたれを
かけた冷製サラダ。
鶏肉を棒で叩き柔らかくしたことから、
「棒」の字が使われたという。
   エビのチリソース煮。    一度茹でた豚肉をスライスして
鍋に入れ、
蒜苗 (ソンミョウ、ニンニク
の芽)や長ネギ
とともに炒めた料理。
豆板醤を多用した辛味の強い味付けも。
回鍋の由来は、肉を鍋に戻すことから。
         





中国語講座 「五彩池」   



五彩池

我小时候听奶奶讲,西方有座昆仑 kūn lún 山,山上有个瑶 yáo 池,那是天上的神仙住的地方。
池里的水好看极了,有五种颜色,红的、黄的、绿的、蓝的、紫的。

奶奶是哄 hǒng 着我玩儿,我却当做了真的,真想有一天能遇上神仙,跟着他们腾 téng 云驾 jià 雾,飞到那五彩的瑶池去看看。
没想到今年夏天去四川松潘 pān 旅游,在藏 cáng 龙山上,我真的看到了像瑶池那样神奇的五彩池。

那是个晴朗的日子,我乘汽车来到藏龙山,只见藏龙山漫山遍 biàn 野都是大大小小的水池。

无数的水池在灿 càn 烂的阳光下,闪耀着各种不同颜色的光辉,好像是铺展着的巨幅 fú 地毯上的宝石。
水池大的面积不足一亩 mǔ,水深不过一丈;小的像个菜碟,水很浅,用小拇 mǔ 指就能触到池底。

池边是金黄色的石粉凝成的,像一圈圈彩带,把大大小小的水池围成各种不同的形状,有像葫芦 hú lu 的,有像镰刀的,有像盘子的,有像莲花的……
更使我惊奇的是,所有的池水来自同一条溪流,溪水流到各个水池里,颜色却不同了。

有些水池的水还不止一种颜色,上层是咖啡色的,下层却成了柠檬黄;左半边是天蓝色的,右半边却成了橄榄绿;可是把水舀 yǎo 起来看,
又跟普通的清水一个样,什么颜色也没有了。

明明是清水,为什么在水池里会显出不同的颜色来呢?

原来池底长着许多石笋 sǔn,有的像起伏的丘陵 qiū líng,有的像险峻 xiǎn jùn 的山峰,有的像矗 chù 立的宝塔,有的像成簇 cù 的珊瑚 shān hú。
石笋表面凝结着一层细腻的透明的石粉 fěn。

阳光透过池水射到池底,石笋就像高低不平的折光镜把阳光折射成各种不同的色彩。
水池周围的树木花草长得很茂盛,五光十色的倒影使池水更加瑰丽。
原来五彩的瑶池就在人间,不在天上。



【注 釈】

【五彩池】 wǔ cǎi chí  四川省アバ・チベット族チャン族自治州九寨溝 (きゅうさいこう) 県にある世界遺産 「九寨溝」 を代表する池のひとつ。
【昆仑山】 kūn lún   著名山脉 shān mài,在新疆、西藏和青海境内。(昆侖山)

【瑶池】 yáo chí   神话中西王母住的地方。(伝説で西王母の住んでいた所。仙境)
【哄 hǒng 着我玩儿】   あやして遊ぶ。(哄=逗引 dòuyǐn)

【腾云驾雾】 téng yún jià wù   传说中指利用法术乘着云雾飞行,现在用来形容奔驰迅速。(雲や霧に乗り空中を駆ける)

【松潘】 sōng pān   松潘県 (しょうばんけん)
四川省アバ・チベット族チャン族自治州東部に位置する県。
県内の主な観光地に世界遺産となっている黄龍 (こうりゅう) 風景区がある。

【藏龙山】 cáng lóng shān   蔵龍山 (ぞうりゅうさん)
黄龍風景区周囲の群山一帯を指す。主峰は年中雪を戴く雪宝鼎 (せっぽうてい)。(海抜5588メートル)

【神奇】 非常奇妙。例:神奇的色彩。(不思議な)
【漫山遍野】màn shān biàn yě   遍布山野,形容很多。(至る所。野山に満ちる)
【铺展】 pū zhǎn   铺开并向外伸展。(敷き広げる)

【惊奇】 觉得非常奇怪。例:惊奇的目光。(不思議な)

【石笋】 shí sǔn   石灰岩洞中直立如笋的物体,由洞顶滴下的含碳酸钙 tàn suān gài 水滴沉淀 chén diàn 堆积而成。
鍾乳洞の床上に水が滴下し、含まれている炭酸カルシウムが沈殿・堆積して生じた筍たけのこ状の突起物。(鍾乳石)

【丘陵】 qiū líng   连绵成片的小山。(丘)
【险峻】 xiǎn jùn   山势高而险。例:山势险峻。(けわしい)
【矗立】 chù lì   高耸地立着。例:高楼矗立。(そびえ立つ)

【凝结】 níng jié   气体变为液体或液体变为固体。(凝結した)
【细腻】 xì nì   精细光滑。例:质地细腻。(きめ細かい)
【折射】 zhé shè   光线或声波在两种物质的接触面上改变传播方向。(屈折する)
【瑰丽】 guī lì   异常美丽。(このうえなく美しい)



【口語訳】

五彩池

私が幼いころ、ばあやから聞いた。西方の昆侖山に仙人が住む 「珠池」 があると。
赤、黄、緑、青、紫、五彩の池の水はとても美しいという。

ばあやは笑っていたけれど、私は本当だと思い込んで、いつの日か仙人に会い、一緒に雲や霧に乗って、あの五彩池に飛んで行きたいものだと願った。
今年の夏、思いがけず、四川省の松潘県へ旅行に行く機会があり、蔵竜山の上で、私は本当に 「珠池」 のような不思議な五彩池を目にした。

晴れ渡った空のもと、私は車で蔵竜山までやって来た。
ふと見ると蔵竜山は、あちこちに大小の水池が見られた。

光り輝く日光の下、数えきれないほどの水池に、さまざまの異なった色彩が煌めいているさまは、あたかも敷き広げたじゅうたんに散在する宝石のようだった。

水池の大きさは、一ムー足らず、深さは一丈を越えていない。
小さい池は小皿のようで、水は浅く、小指で池の底まで触れることができる。

池のまわりは、黄金色の、幾重にも巻いた色テープのような石粉が固まってできており、大小の水池を、ヒョウタンのような、
かまのような、大皿のような、蓮の花のような、さまざまな形に取り囲んでいる。

不思議なことに、池のすべての水は、ひとすじの渓流から来ているが、池の中に流れこむ水の色はそれぞれ異なっていることだ。
一部の池の水は一色にとどまらない。上方はコーヒー色、下方はレモン色、左側はコバルト色、右側は深緑色になっている。

けれども水をくんでみると、普通の清水と変わらず、どの色も見えなくなってしまう。
明らかに清水なのに、どうして池の中では異なった色が現れて来るのだろう?

実は、池の底にはたくさんの鍾乳石があり、あるものは起伏する丘のような、あるものは険しい峰のような、
あるものはそびえ立つ宝塔のような、あるものはひと群れのサンゴのような形をしている。

鍾乳石の表面は、凝結している一層のきめ細かい透明な石粉だった。
日光が池の底に届くと、高さがまちまちの鍾乳石が、日光を屈折させて、さまざまの異なった色彩を放っているのだ。

水池の周囲の草木は生い茂り、水面に投影した色とりどりの影が、池の水を更に美しく引き立たせている。
五彩の 「珠池」 は、天上ではなく、なんと地上にあったのだった。










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