1月21日  天地創造  (創世記 第一章 第一節−第五節)


はじめに神、天地を創造(つく)り給(たま)えり

地は定型(かたち)なく、昿空(むなし)くして、黒暗淵(やみわだ)の面(おもて)にあり

神の霊、水の面(おもて)を覆(おほ)ひたりき

神、光あれと言給(いひたま)ひければ、光ありき

神、光を善(よし)と観給(みたま)へり

神、光と暗(やみ)を分(わか)ち給(たま)へり

神、光を昼と名(なづ)け、暗(やみ)を夜と名(なづ)け給(たま)へり

夕(ゆふべ)あり、朝(あした)あり

是(これ)首(はじめ)の日なり



                       




キリスト教に伝えられた創世理論によれば、神は、言葉の魔力によって、自分以外の神々や世界や生物など、ありとあらゆるものを創造することができた。

即ち、名前を唱えると、その名前を持つ実体が出現したのである。

「言葉」はギリシア語で「ロゴス(Logos)」と言い、ギリシア哲学では、万物を産みだす源泉(聖霊=言霊)を意味する言葉であった。


はじめに創られた天地は混沌とした闇の深淵の中にあった。

神は、一面の闇の海原であった原初の天地に、神の言(ロゴス)、即ち言霊(ことだま)によって秩序と光をもたらした。

即ち、混沌と闇の中に、生命の創造的な根源としての言霊(ことだま)が働きかけ、宇宙という秩序と調和の世界が創られたのである。


「もろもろの天は神の御言葉(みことば)によりて成り、天の万軍は神の御口(みくち)の言霊(いぶき)によりてつくられたり」(詩篇 33:6)



                 (Air 〜 Ensemble Planeta)