2月21日   不思議の国のアリス(2)     (涙の池)
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アリスの目のまえを、白ウサギがあわてて走っていきます。

どんどん走り続けて、すばやくひとつのドアの中に飛びこんだ。

「これじゃお菓子を食べる時間に間に合いっこないよ」


その言葉を耳にしたアリス、自分もドアの中に入りたくてたまらない。

けれどもドアは小さすぎて、まったく入ることはできません。

アリスは悲しくなって、わんわん泣き出した。


                           




ふとテーブルの上に小さなビンがあるのに気がつきます。

ビンの口の近くに紙のラベルが貼(は)ってある。

「ジュースを飲んでね!」 紙にはそう書かれていた。

「あら! ずいぶんおいしそうね」

アリスはジュースを取って、ごくごくと飲みほしてしまった。


すると、不思議なことが起こりました。自分の体がどんどん縮(ちぢ)んでいくではありませんか。

ふと気がつくと、自分の流した涙の池の上にぽっかりと浮かんでいた。

ばしゃばしゃ、ばしゃばしゃ。あれ? まわりを誰かがおよいでいる。

見ると、アヒルやドードー鳥、ネズミやリスなど、いろいろな動物たちがいます。

びっくりしたアリスは、大きな両目を見張って彼らを見つめるのでした。


どうやら、みんなも、涙の池にはまっちゃったらしい。

まもなく、アリスと動物たちは高い場所にたどりつくことができました。

池からあがると、さっそく動物たちが、アリスのまわりにあつまってきた。

でもみんなびしょぬれ。どうやって体をかわかそうか、話しあいがはじまった。


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