3月11日 スゥィート・メモリーズ (5) だっこちゃん 1960年 (昭和35年) |
「だっこちゃん」って、知ってる?
お父さんやお母さんは、きっと知ってるかもね。
みんながまだ生まれていない1960年に発売されて、大ブームをまき起こしたんだよ。
空気を入れてふくらませる、ビニールでできただっこちゃんは、うでがクルッとまるくなってて、
どこにでもすぐにだっこされちゃう、みんなの大の人気者だったんだ。
でもね、だっこちゃんは、ずーっとむかしから アフリカに住んでいる人たちに似ているっていう理由で、
人種差別(じんしゅさべつ)をなくそうとしている団体から 批判(ひはん)されてしまったんだ。
だから、お父さんやお母さんの時代のだっこちゃんは だんだんと、世の中から姿を消してしまったんだよ。
昭和35年に「だっこちゃん」というビニール製の人形が大流行しました。
だっこちゃんというのは愛称で、正式名称は「木のぼりウインキー」といいます。
目がウインクする様に作られているからです。
当時はニセモノもたくさん出回ったそうですが、そのほとんどはウインクしなかった様です。
大きいものでは高さ1m程のものもありました。
ところが、昭和64年、人権擁護団体から抗議を受けてしまいました。
黒い肌色に腰ミノをつけた姿が「黒人差別」を象徴しているというのです。
そして、ついにだっこちゃんは世の中から姿を消してしまいました。
幼い頃、確かに我が家にもダッコちゃんがいました。ダッコちゃんを話題にして家族で談笑した記憶があります。
もう二度と会えなくなってしまったけれど、だっこちゃんは、私たちの思い出に残っている、永遠のお友達なのです。