4月12日 真実の口 (Bocca della Verita) |
サンタ・マリア・コスメディン教会は、石の彫刻「真実の口」があることで知られる教会だ。
この真実の口は、映画「ローマの休日」で、いちやく有名になった場所。
手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を噛み切られるという伝説がある。
教会の前には「正直者」の証の写真を撮る観光客で、いつも長い行列ができている。
刻まれている図柄は、海神オケアノス(Oceanus)の顔とされている。
英語の「海 ocean (オーシャン)」は、このオケアノスの名に由来する。
謀略や不義を嫌う神であったことから、この伝説が生まれたようだ。
この石の彫刻は、古代ローマのマンホールの蓋に使われていたという。
両目、鼻、口に穴が開いてるのは、そこから雨水などを下水道に流すため。
古代ローマを代表する建造物のひとつが水道橋(Roman Aqueduct)である。
水道橋は、山中の水源から遠隔の都市へ水を引くために造られたもの。
コンクリート製の水道管を連ねた橋で、最も長いもので140qの長さがあった。
ローマ市内は上下水道が完備され、トレビの泉などに大量の水を供給していたのだ。
市内いたるところにあった公共トイレも水洗式で、汚物は下水道に流されていた。
またコロッセオの闘技場に水を満たして、模擬海戦を市民たちに披露していたという。
これらは古代ローマ人が享受していた水の豊かさを物語っているのである。
サンタ・マリア・コスメディン教会(Basilica di Santa Maria in Cosmedin)
6世紀頃、ローマに創建されたバシリカ式(basilica)聖堂。
「真実の口」があることで有名。
ポン・デュ・ガール水道橋(Pont du Gard Roman Aqueduct)
フランス南部・ガール県のガルドン川に架かる水道橋。
紀元前19年、ローマ皇帝オクタヴィアヌスの時代に建造。1985年、世界遺産登録。