5月12日   ノートルダム・ド・パリ   (Notre Dame de Paris)
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舞台は15世紀のフランス。百年戦争たけなわの時代。

パリに流れ着いたジプシーのなかに、エスメラルダという踊り子がいた。
妖艶な美しさと純粋な心をあわせ持つ彼女に、多くの男たちが想いをよせる。

そのなかには、近衛隊長のフェビュス、ノートルダム教会の司教フロロ。
そして孤独な鐘つき男のカシモドがいた。

婚約者のいる身でありながらエスメラルダに惹かれていくフェビュス。
聖職者として許されない感情にさいなまれるフロロ。

そして己の醜さを呪いながらも、一途な恋心を募らせていくカシモド。
男たちの愛と欲望が渦巻くなか、エスメラルダの想いはフェビュスにあった。

しかしある夜、エスメラルダと密会したフェビュスが何者かに刺されてしまう。
罪を着せられた彼女は投獄され、魔女裁判のもとに死刑が宣告される。

カシモドはエスメラルダを救い、ノートルダム教会にかくまうのだが…。

(Notre Dame de Paris written by Victor Hugo)


             



セーヌ河畔に建つノートルダム大聖堂は、1250年建造。
ゴシック建築の世界遺産である。(1991年登録)

この大聖堂にもいくつかの受難があった。
フランス革命時、彫刻は破壊され、司教はギロチン刑に。その後聖堂は閉鎖され、荒廃するがままになってしまった。

1831年、ユゴーが小説「ノートルダム・ド・パリ」を発表。この小説が反響を呼び、フランス政府は聖堂の復興に着手。
聖堂はようやくもとの輝きを取り戻したのだった。

ユゴーの小説に出てくる「鐘楼」へは聖堂のらせん階段を上る。422段の階段はきついが、展望台から眺めるパリの景色は美しい。

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