５月１９日     ジャズの歴史 （2）    スウィング・ジャズ  （Swing）

スウィングの王様「グレン・ミラー」（Glenn Miller）は 、1904年、アメリカアイオワ州で生まれました。


家庭は決して裕福ではありませんでしたが、アルバイトをしてでも、トロンボーンを買うくらい根っからの音楽好きでした。

コロラド大学卒業後、ベン・ポラック（Ben Pollack）にトロンボーンの才能を認められ、彼の楽団に加わってシカゴに行きます。


そこでベニー・グッドマン（Benny Goodman）らジャズ・メンたちと交友を深め、本格的にジャズを志すようになりました。

1937年には自分のバンド、グレン・ミラー楽団を結成します。


ミラー楽団は、サックス・セクションをクラリネットでリードする独特のスウィートなサウンドと、ノリのよいスウィング感で、

ジャズ・オーケストラの黄金時代を築きました。



                           



グレンミラーは、第二次大戦末期の1944年に、悲劇の事故死を遂げてしまいます。

彼の40年の生涯は1954年に「グレン・ミラー物語」として映画化されました｡


ニューオリンズからシカゴ、さらにニューヨークへと広まっていったジャズは、1920年代には、ソロ演奏とバンド全体のアンサンブルが重視され、
いつ演奏しても同じ演奏ができるように、編曲されたジャズが主体となりました。

今までの「ディキシーランド・ジャズ」は、即興演奏が主体で、譜面も編曲者もなく演奏ごとに微妙に違うものでした。
しかしラジオや蓄音機などの登場により時間内に演奏を終らせる必要性ができたのです。

スウィングの特徴は、ディキシーの２ビート・リズムを、より滑らかな４ビートにしたことです。
心地よい揺れるような感じ（スウィング感）がこれによって生まれました。これがしだいに「スウィング・ジャズ」と呼ばれるようになりました。





   　           ムーンライト・セレナーデ  （Moonlight Serenade）                          　

　　　 　　　　　

	楽団のバンドテーマとなっているこの曲は、スイング・ジャズのスタンダード・ナンバーのひとつとしてよく知られている。
	もともと、グレン・ミラーがトロンボーン奏者兼アレンジャーとして編曲を学んでいる時に練習曲として作曲されたものだった。
	1939年にビクターで録音、フランキー・カール（Frankie Carle）作曲の「サンライズ・セレナーデ」とのカップリングで発表したものがミリオン・セラーの大ヒットを記録した。
	その後、ミッチェル・パリッシュ（Mitchell Parish）が歌詞をつけ、歌曲としても歌われるようになった。
	The Band Wagon（1953）Dancing in the darkin Central Park Performed by Fred Astaire and Cyd Charisse. Lyrics by Frank Sinatra