6月19日     アフロディテ (Aphrodite)
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オリュンポス山の頂きより世界を眺めていた大神ゼウスは、ある時、地上で随分と人間が増えていることに気付く。
そして思いついたのが「大規模な戦争による人口削減計画」...つまりトロイ戦争である。

彼の策により、オリュンポスの三大女神といわれる、ゼウスの妻ヘラ、智恵の女神アテナ、そして美の女神アフロディテのうち誰が一番美しいかを決定する「美人コンテスト」を開催することにした。

「美人コンテスト」の審査委員長には、トロイの王子パリスが任命された。
王子パリスは、アフロディテの「世界でいちばん美しい女性をめとらせる」といった買収工作に乗ってしまい、三人の中からアフロディテが最も美しいと判定してしまう。

王子パリスは、スバルタ王の妻ヘレネとの結婚をのぞみ、アフロディテの仲介により彼女を誘拐し、トロイまで連れてきてしまう。

しかし、これに激怒したヘレネの夫、スパルタ王メネラオスは、ギリシア連合軍をつくり、トロイに報復すべしと諸国に呼びかけ、かくして、トロイ戦争の火蓋が切って落とされるのである。
ギリシアとトロイの民は、大神ゼウスの思惑にまんまとはまってしまったのである。

詩人ホメロスによると、アフロディテは、鍛冶神ヘパイストスの妻となったが、軍神アレスを愛人にしたり、キプロスの美青年アドニスをめぐり、冥府の女王ペルセポネと争ったこともあるという。
かように、アフロディテという女神は、いろいろと問題を起こすのが好きな性格だったようである。

アフロディテとは「海の泡から生まれた」という意味であり、両親はないとされている。
しかし、ゼウスが、愛人のひとり、ディオネに生ませた子というのが真相のようである。

    この絵のイメージは Arts at Dorian のご好意により使用させていただいています。

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ペトラ・トゥ・ロミウ海岸(Petra tou Romiou)

キプロス南西部の海岸。ギリシア語で「ギリシアの岩」を意味する。
愛と美の女神アフロディテがここで生まれたという伝説で知られる。


アフロディテの泉(Baths of Aphrodite)

木の枝が覆いかぶさる穴の奥から澄んだ湧水が滴り落ち、小さな泉となっている。
ここはアフロディテが水浴びをした場所とされている。

ある日、キプロスの王子アドニスがここを訪れ、ふたりは恋に落ちる。
しかし、あるとき、狩りに出かけたアドニスは、大きな猪に襲われて絶命してしまう。

アフロディテはその体を抱き、悲しみに暮れ、泣き明かした。
アドニスが流した赤い血からは、真っ赤な花が咲き、それはアネモネと呼ばれた。

アネモネの花は、今もキプロスの地を彩っているという。