７月７日  　 　ローレライ （Lorelei） 　　　　   春夏秋冬（七夕）

ドイツのライン川（Rhine）流域の民間伝承に登場する水の精。

その名と同じ名前を持つ岩に住み、ライン川のビンゲン（Bingen）近くで不思議なこだまを響かせながら

美しい声で歌い、船乗りを誘惑して死に至らせたとされる。


このあたりは川幅が狭く、急カーブという難所のため、船の転覆事故が絶えなかった。

そのため、これらの事故は、水の精ローレライが引き起こすという伝説がうまれた。


その後、ハインリヒ・ハイネ（Heinrich Heine）が彼女のことを詩に歌い上げ、

その人気を通じてこの話は広く知られるようになった。

そして、この話を信じた多くの人々が観光でやってくるようになり、今や有名な観光地となった。


ドイツの父なる川といわれるライン川は、源をスイスの山中に発する。

フランスとドイツの国境を流れ、オランダのロッテルダムで北海へと注ぐ。

全長約1200kmの国際河川。その半分以上はドイツを流れる。

岸辺を彩る古城とブドウ畑が造り出すロマンティックな景観は、ドイツを代表する風景である。

                            Spirits， Fairies， Gnomes， and Goblins （Carol Rose）


   

            　　　　 　 Die Lorelei  （Heinrich Heine）