7月10日
フランダースの犬
(A Dog of Flanders)
雪の降る街を歩いて、少年ネロとパトラッシュは、ついに教会にたどり着いた。
ネロはどうしてもこのノートルダム教会のルーベンスの絵を見たかったのだ。
だが、ネロもパトラッシュも力尽きて、教会の中に倒れこんでしまった。
するとその時、窓から一筋の光が差し込み、ルーベンスのキリストの絵画を照らし出した。
(The Descent from the Cross by Peter Paul Rubens 1612)
水運の町アントワープは、ブリュッセルに次ぐベルギー第二の都市。
最盛期は16世紀。毛織物業で繁栄し、ヨーロッパ第一の貿易都市となった。
ゴシック建築のノートルダム大聖堂(Cathedral of Our Lady)は、アントワープが誇る観光名所。
塔の高さは123m、当時の船乗りたちにとって帰港時の目印となっていたという。
「フランダースの犬」ラストシーンの舞台となったのが、この大聖堂だ。
ここでは、少年ネロが憧れていたルーベンスの「キリストの降架」が鑑賞できる。
大聖堂の前には、ネロとパトラッシュ(Nello & Patrasche)のモニュメントも横たわっている。
大聖堂へのアクセスは、アントワープ中央駅(Antwerp-Central)から徒歩15分。
アヴェマリア (米良美一)