7月29日    不思議の国のアリス(4) (イモムシのアドバイス)
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どちらの道に行こうか迷っていたアリス。すると、どこからか不思議な歌声が聞こえてきた。

♪ 願いかなって、めでたやめでた。♪ ほーいほい、ほーいほい。


色とりどりのアルファベットのけむりが、ぷかりぷかり。好奇心(こうきしん)にかられたアリスは近づいてみた。


大きなきのこの上に、とても大きなイモムシがいた。彼は、のんびり水ギセルをふかしている。

「あんた、だれだい?」アリスに気づいたイモムシは、いきなりたずねます。

「だれって、いわれても…」ちょっともじもじしながら答えるアリス。


「あたし、自分がだれだか、わからなくなったの。だって、体が急に、小さくなったりするんですもの」

イモムシは、ぷかぁっとけむりをはくと、落ちつきはらって言った。「かたっぽは高くなる。かたっぽは低くなる」

アリスは、目をぱちくり。「かたっぽ? なんの、かたっぽ?」



「ははは、きのこのことさ。片方を食べるとせがのびるし、反対側でせがちぢむ」

そしてつぎのしゅんかん、イモムシは消えて見えなくなってしまった。



                     



きのこの両側をちぎって両手に持ったアリス。試しに、右手のきのこを一口。

すると突然、彼女の首が長くなって、木の枝まで高く伸びてしまいます。


アリスが左手のきのこを一口を食べると、ようやくもとの大きさにもどることができた。

大きさをコントロールするコツがわかったアリス。エプロンの左右のポケットに、きのこを入れて先を急ぎます。                  



アリスがやってきたのは「こっち」「あっち」と、標識(ひょうしき)だらけの森。「どちらへいけば、いいのかしら?」

「そりゃ、あんたが、どこへいきたいかによるな」上のほうから声がした。

見ると、木のえだに、チェシャ猫がねそべって、にんまりと笑っている。アリスはちょっとぎょっとしました。


「こんにちは。あたし、白ウサギさんをさがしているんです」おずおずとたずねます。

「白ウサギをさがしてるなら、むこうにヘンテコな帽子屋がいるから、聞けばいいや」


「もう変な人たちには会いたくないわ」とアリス。

「この世界じゃ、みんなヘンテコなのさ。この俺(おれ)だって…」にやにや笑いながら、チェシャ猫はすうっと消えてしまった。


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