8月12日 ユグドラシル (Yggdrasil) |
ユグドラシルとは、混沌の時代からすべての世界を支えるトネリコ(Ash)の大樹である。
次元を超越して世界を繋ぐ文字通りの「世界樹」であり、北欧神話においてすべての世界は
この大樹の枝葉の上に存在するとされている。
ユグドラシルが支える世界
@アスガルド(Asgard オーディン Odin たちなどのアース神族 Aesir の棲む世界)
Aアルフヘイム(Alfheim 白エルフ Ljosalfar の棲む世界)
Bヴァナヘイム(Vanaheim アース神族と対を成す巨神の一族ヴァン神族 Vanir の世界)
Cミドガルド(Midgard 人間界。周囲を大海が取り巻いている)
Dムスペルスヘイム(Muspellsheim 炎に覆われた世界。
火の巨人・ムスペルたちとその族長たるスルト Surt が棲む世界)
Eヨトゥンヘイム(Jotunheim 「霜の巨人」と「山の巨人」の両巨人が棲む世界)
Fスヴァルトアルファヘイム(SvartAlfaheim 黒エルフ Svartalfar や小人族の棲む世界)
Gニフルヘイム(Niflheim 永久凍土に覆われた世界の最下層。
かつて巨人ユミル Ymir が生誕した場所)
Hヘルヘイム(Helheim 冥府の女王ヘル Hel が支配する国)
ビフロスト(Bifrost)
神々が神界アスガルドから下界へとかけた虹の橋を指す。名前は「ぐらつく道」を意味する。
ユグドラシルに棲む生物
ユグドラシルには、その幹や枝葉に多数の生物を宿している。
フレースヴェルグ(Hresvelgr)
ユグドラシルの頂・天の北端にたたずむ大鷲。彼の羽ばたきが世界の風となって吹き渡っている。
毒竜ニドホッグ(Nidhogg)とは犬猿の仲で、リスのラタトスク(Ratatoskr)を通じて互いに
罵り合っているという。
ラタトスク(Ratatoskr)
ユグドラシルの幹を駆け回るリス。世界間に情報を伝えるメッセンジャーでもある。
ドヴァリン(Dvalinn)
ユグドラシルの樹皮を糧として生きる牡鹿。もとはユグドラシル守る守護霊だった。
ニドホッグ(Nidhogg)
ユグドラシルの根を齧っている蛇(毒竜)。ラグナロク(Ragnarok)の後も生き残り、
世界の終焉には死者をその翼に乗せて飛び去るとされる。
(Pixiv Encyclopedia)
ノルン(Norn)
ノルンは運命の女神で、生れてくる人間の寿命や、幸不幸を決めるという。
ユグドラシルの根元に住む三姉妹で、名をそれぞれ ウルズ(Urthr 過去)
ヴェルザンディ(Verthandi 現在)スクルド (Skuld 未来) という。
この三姉妹は、子供が誕生するたびに現れ、その子の運命を決定する。
昔から伝わる「眠り姫」の物語の中で、洗礼式に招待された妖精たちはこの三姉妹である。
シャルル・ペローの童話など、後の物語では妖精の人数は七人に増えている。
たいてい彼女たちは、長い灰色の服を着て、灰色の薄いガーゼのベールを頭からかぶった
姿で描かれる。
(Carol Rose, Spirits,Fairies,Gnomes and Goblins)