8月13日 グランド・ホテル (Grand Hotel) 1932年 (昭和7年)
ベルリンのグランド・ホテルには、様々な人々が訪れる。
人気の落ちたバレリーナ、彼女の首飾りを狙う自称男爵の詐欺師、
映画女優を夢見ながら、今はとにかく金が欲しいという雇われ秘書、
会社が危機におちいり、合併を焦る実業家、
そして、余命いくばくもない身で自暴自棄になった元会社員。
各々の事情を抱えた彼らの人生が、やがて交錯し…。
一流ホテルに泊まり合わせた人々の様々な悲喜劇を描いた傑作である。
(写真は、ジョン・バリモアとジョーン・クロフォード)
人気の二大女優グレタ・ガルボとジョーン・クロフォードの初共演が大きな話題となった。
なぜならこの二人、お互いにソリが合わない犬猿の仲だったからである。
「この映画には出たくない」というクロフォードを、なだめすかして何とか出演させた。
だから映画の中では二人が顔合わせするシーンが一切ない。
それでも、この二人が出るというので評判となり、映画は大ヒットを記録したのである。
グランド・ホテル (Grand Hotel) 1932年 (米、MGM) 1933年日本公開
監督:エドマンド・グールディング (Edmund Goulding) 原作:ヴィッキー・バウム (Vicki Baum)
出演:グレタ・ガルボ (Greta Garbo) グルシンスカヤ (バレリーナ)、ジョン・バリモア (John Barrymore) ガイゲルン男爵 (詐欺師)
ジョーン・クロフォード (Joan Crawford) フレムヒェン(秘書)、ウォーレス・ビアリー (Wallace Beery) プライジング (実業家)
ライオネル・バリモア (Lionel Barrymore) クリンゲライン (元会社員)
1932年、第5回アカデミー最優秀作品賞