9月20日 カサブランカ (Casablanca) 1942年 (昭和17年)
舞台は第二次大戦中のフランス領モロッコ・カサブランカ。
そこには、アメリカに亡命しようとする人々で溢れかえっていた。
主人公はカサブランカで酒場を経営するリック。
ある日、彼のもとにかつて恋人だったイルザとその夫がやってくる…。
戦時中に公開された反ナチスドイツ映画である。
主演の二人以外は、ほとんどユダヤ系の俳優が演じている。
監督のマイケル・カーティスも、ハンガリーからの亡命ユダヤ人だった。
脚本も未完成で、毎日細切れのシーンを片端から撮影する方法が採用された。
主演の二人は、映画の結末を知らずに演じていた。
反ナチス映画と悟られて、二人の口から、その筋に情報がもれては困るからだ。
あくまでもラブ・ロマンスをメインとした娯楽映画という建前だった。
ようやく撮影が終了し、この映画に込められた真の意味が明かされた。
だが完成した作品は、予想を超えて大ヒット。
時代を超えた第一級の名作として多くのファンを獲得したのである。
カサブランカ (Casablanca) 1942年(米、ワーナー)1946年日本公開
監督:マイケル・カーティス (Michael Curtiz)
出演:ハンフリー・ボガート (Humphrey Bogart) リック、イングリッド・バーグマン (Ingrid Bergman) イルザ
1944年、第16回アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞の3部門を受賞