12月27日      ユニコーン  (Unicorn)  
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額に一本の角を持った白馬で、スコットランド王やエリザベス女王の紋章にも使われている聖獣。
ヨーロッパでは神聖な力と純潔の象徴とされる。

ユニコーンに関しては、さまざまな記述が残されている。

ギリシアの医師、クテシアス (Ctesias) の「インド誌 (Indica)」によれば、ユニコーンの角には解毒作用があるとされ、角でつくった盃で飲み物を飲んだ人間はさまざまな病にかからなくなるとされている。
このため、つねに毒殺の危機におびえていた中世ヨーロッパの貴族たちは、こぞってユニコーンの角を探し求めたという。

ローマの博物学者プリニウス (Gaius Plinius) や、セビリアの神学者 イシドールス (Isidorus) によれば、ユニコーンは極めて獰猛で、足の速さはウマやシカにも勝る。
角は長く鋭く尖っていて強靭であり、その一突きはゾウを殺すことができるとされている。

その凶暴さから、人間が生きたユニコーンを生け捕りにするのは、長い間、絶対に不可能だとされていた。

しかし、いつのころからか、人々のあいだにユニコーンを捕える方法が知られるようになる。
その方法とは、ユニコーンは若い処女に弱く、処女をおとりとして使えば、処女に近づいてきて、その頭を膝の上にのせて眠ってしまうというものである。

そのすきに、物陰に隠れていた漁師たちが、ユニコーンを捕えるのである。
こうして捕まえたユニコーンの角は、貴重な解毒薬として極めて高価に取引されたのである。

この処女に弱いという伝説から、やがてユニコーンは貴婦人の守護者のような存在になり、美しい馬の姿で描かれるようになったといわれている。

(ギリシア神話事典より)

         
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