6羽のかもめ   1974年(昭和49年)       ドラマ傑作選

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かつて二百人の劇団員を誇った「かもめ座」は、遂に六人だけになってしまった。

劇団は莫大な借金を抱えているのだが、団員にロクな仕事は来ない。


彼らは、それまで忌避していたテレビジョンの世界に身を売ることで、ひとまず生活を安定

させようと、かもめマンションで共同生活をしながら、テレビにあけくれる生活を始めた。


そして今回、団員のひとり、田所大介(高橋英樹)が、お子様向けの特撮・ヒーロー番組

「ウルトラ・ボニータ」の主役スターを演じることになった。


ところが、大介の演技があまりにも下手なため、役から下ろされそうになってしまう。



早速、かもめ座のマネージャー、川南弁三(加東大介)が、局へ掛け合いに向かった。


プロデューサー、堺(穂積隆信)は、大介に役を続けさせる条件として、大介のゴシップ

をでっちあげて週刊誌に渡し、人気挽回を図ろうと言う。

ゴシップのお相手は、大介と昔、噂されていた女優、吉乃巻子(香山美子)だった。



「かもめ座」は新劇の劇団だが、団員が六人まで減ってしまったため公演がうてない。

六人はそれぞれ、舞台への夢を抱きながら、テレビの世界に活路を求める。

しかし彼らは世知にうとく、弱肉強食の芸能界で悪戦苦闘することに。


視聴率はあまり振るわなかったが、業界筋で大きな支持を集めたのが、このドラマの特異性。

毎回、芸能界の実態やテレビ局の裏側を、かなりリアルに暴露したからだった。


例えば、人気回復のために故意に自分のゴシップを流す俳優、経歴・年齢詐称の新人タレント、

女優の妻がポルノ映画に出て喧嘩になる夫婦、遅刻してベテラン女優を怒らせた若いタレント、

制作部長とプロデューサーの反目などが、知る人には人物特定できるカタチで出てくる。


とりわけ、プロデューサーがこき下ろされるシーンが、タレントには痛快だったようだ。



(制作)フジテレビ(脚本)倉本聡

(主題歌)加藤登紀子「かもめ挽歌」(作詞作曲:加藤登紀子)

(配役)犬山モエ子(淡島千景)田所大介(高橋英樹)川南弁三(加東大介)西条ひろみ(栗田ひろみ)

桜田英夫(長門裕之)水木かおり(夏純子)ミネ(ディック・ミネ)清水部長(中条静夫)

堺プロデューサー(穂積隆信)田所正一(大滝秀治)小熊義彦(藤岡琢也)吉乃巻子(香山美子)


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